慰安婦問題の集会巡り衝突続く 「少女像」周囲にバリケード=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国市民団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」は17日、ソウルの日本大使館付近で旧日本軍の慰安婦問題の解決を求める定例集会「水曜集会」を開いた。会場周辺では今週も、水曜集会に反対し正義連の解散などを訴える保守系団体の「自由連帯」と親日勢力の清算を主張する革新系団体の「反日行動」が衝突。警察は大使館前に設置された慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」への接近を防ぐため、像の周囲にバリケードを設置した。
正義連は集会で、前身の「韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)」設立31周年を迎え、いかなる試練にも屈することなく前進していく姿勢を強調した。
壇上に立った李娜栄(イ・ナヨン)理事長は、1990年11月16日に37の女性・人権・宗教・学生団体が集まって設立した挺対協の歴史を振り返りながら、「昨年1年間、正義連はつらい時期を過ごしたが、支持し、連帯してくれた人々を記憶する。先輩活動家たちの精神と存命の被害者の願いを忘れず、再び力を尽くして櫓(ろ)をこいでいきたい」と今後の活動に意欲を示した。正義連を巡っては昨年、後援金の横領や不正会計などの疑惑が浮上し、同団体の前理事長で国会議員(無所属)の尹美香(ユン・ミヒャン)氏が詐欺や業務上横領などの罪で在宅起訴された。
この日、水曜集会の会場周辺では保革の団体がそれぞれの主張を記した横断幕を取り付けたトラックを少女像の前に止めて声を張り上げ、にらみ合った。万一の事態に備えて警察が警戒に当たり、もみ合いにはならなかった。
今月から新型コロナウイルスの防疫体制が「段階的な日常生活の回復(ウィズコロナ)」に移行し、集会・デモの人員制限が解除された。自由連帯が水曜集会の開催場所だった少女像のそばを届け出により先取りしたことから、両団体の対立が続いている。
慰安婦問題に関する日本の謝罪を要求し、被害者支援などを行ってきた挺対協は、2018年に「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団」と統合して正義連になった。
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