文大統領 民主主義サミットに出席へ=対中メッセージに注目
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、バイデン米大統領が主催し、オンライン形式で開催される「民主主義サミット」に出席する。韓国政府の民主主義と人権に関する成果を紹介し、民主主義の発展と人権の向上に向けた国際協力の必要性も強調する見通しだ。
外交関係者らは文大統領が中国に対し、どのようなメッセージを発するか注視している。今回のサミットを巡ってはバイデン大統領が中国とロシアをけん制するために開催するとの見方が出ている。
米政府は来年2月の北京冬季五輪に選手団以外の外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を発表した。外交ボイコットの他国の参加は直接的に要請していないが、韓国の対応にも注目が集まっている。民主主義サミットに招待したこと自体が中国へのけん制に歩調を合わせるよう求めるメッセージとの見解もある。
韓国青瓦台(大統領府)は同サミットに関する会見を開かないなど、慎重な姿勢を見せている。このため、文大統領がサミットで中国の人権問題など、外交ボイコットについて言及しないとの見方もある。青瓦台関係者は7日、米政府の外交ボイコットについて、記者団に「他国(米国)の外交的な決定に対して特に言及しない」と表明。「韓国政府は2018年の平昌冬季五輪、2021年の東京五輪に続き今回の北京五輪が北東アジアと世界の平和繁栄および南北平和に寄与することを願うという基本的立場を堅持している」と、従来の立場を改めて強調した。
一方、文大統領のサミット出席が任期末に重点を置いて推進している朝鮮戦争の終戦宣言に影響を及ぼすとの懸念も出ている。青瓦台の徐薫(ソ・フン)国家安保室長が今月2日、中国外交担当トップの楊潔チ共産党政治局員と会談し、終戦宣言への協力を求めたが、サミット開催で米中関係が悪化すれば悪材料となる。
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