成人22%が「寂しい」 男性の社会的孤立深まる=韓国調査
【世宗聯合ニュース】新型コロナウイルス感染症が流行した昨年、韓国の成人の5人に1人が「寂しい」と感じたことが10日、分かった。社会から孤立した男性であるほど、人生の満足度は低かった。
◇成人の22.3%「寂しい」 20代の社会的孤立深まる
統計庁がこの日発表した「2021年社会動向」資料によると、昨年に満19歳以上の成人のうち「寂しい」と感じた人の割合は22.3%で、前年比1.8ポイント上昇した。
性別では男性(21.2%)より女性(23.4%)の割合が高かった。
年齢別では70代以上の高齢者で寂しいと感じた割合が30%を超え、最も高かった。
困窮した時に経済的な助けを求めることができる相手が1人もいないと答えた人は27.4%で、1年の間に10.5ポイント急増した。
経済的・物理的・精神的に助けを得られる相手が全くいないと答えた人(4.2%)も前年に比べ増加した。
このほか、同窓会や同好会など社会団体活動を行っていない人は53.6%、家族を含む誰とも全く交流がない人は2.2%と集計され、なかでも20代で前年比の増加幅が大きかった。
ソウル市立大のキム・ジュヨン教授は「新型コロナ以降、極端な主観的孤立状態に陥った人が増えたと推測される」とし、「20代の若者層を中心に社会的孤立が深まっている」と分析した。
◇社会的交流ない男性 人生の満足度10点中5.21点
このように社会的孤立の程度が高いほど、人生の満足度は低くなった。
性別や社会活動・交流の有無に応じた人生の満足度を調査した結果、社会的交流がないと答えた男性は満足度が10点満点の5.21点と最も低かった。
一方、社会団体活動を行っている女性は人生の満足度が6.15点で最も高かった。社会的交流がない男性は、人生の幸福感の点数も5.49点と最も低かった。
◇コロナ後の社会 住宅価格上昇・スマホやOTTの使用増加
昨年に新型コロナウイルスが発生してからの代表的な社会の変化としては、不動産価格の上昇が挙げられた。
今年6月時点の住宅売買価格は昨年1月に比べて平均26%上昇し、中部の行政都市、世宗市では72%、首都圏では28%上昇した。
長期間低金利が続いた影響で、昨年の家計債務残高は1630兆ウォン(約157兆円)と10年前の2倍を超える水準に急増した。
これとともに、政府の防疫対策「社会的距離の確保」により在宅時間が増え、スマートフォンの使用も増えた。
昨年の平日の余暇時間のうち、スマートフォンなどのスマート機器を使用した割合は54.1%に上り、ネットフリックスなどのオンライン動画配信サービス(OTT)利用の割合も18年の42.7%から66.3%に上昇した。
◇国民の69.7%「経済よりコロナ対応が重要」
世論調査会社のイプソスが満16~74歳の国民を対象に昨年4月~今年6月まで毎月行った調査の結果を平均すると、韓国国民の47.1%が「わが国は正しい方向に進んでいる」と考えていることが分かった。裏返せば、52.9%は韓国が正しい方向に進んでいないと考えていることになる。
韓国で新型コロナ対応のために個人の自由を制限できると考える人の割合は、今年は82.1%と非常に高かった。
経済成長より新型コロナの対応がより重要だと考える人も69.7%に上った。
新型コロナ時代の政府の役割については、「経済的格差の解消に力を入れなければならない」と考える人が73.6%を占めた。
ynhrm@yna.co.kr