野党候補の「軍服」視察が波紋 「国連軍司令部と協議」=韓国国防部
大統領選挙
2021.12.23 13:46
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部のムン・ホンシク副報道官は23日の定例会見で、来年3月の大統領選の保守系最大野党「国民の力」候補、尹錫悦(ユン・ソギョル)前検事総長が南北軍事境界線を挟む非武装地帯(DMZ)を軍服姿で訪問したことが波紋を呼んでいることに関し、「民間人の服装」問題を在韓国連軍司令部と協議する姿勢を示した。
尹氏のDMZへの立ち入りを巡り、国連軍司令部が朝鮮戦争の休戦協定違反で調査に着手したことについては、「具体的な状況を調べているところだ」と伝えた。
尹氏は今月20日、北部の江原道・鉄原にある最前線部隊、陸軍第3師団の監視所を訪れて将兵を激励した。
国連軍司令部は2日後の22日に報道資料で、前線の師団が20日にDMZ内で禁止された民間人の活動を容認した事実を認識しているとし、「違反の根本原因を把握し、休戦協定の順守を阻害する行為と民間人を過度な危険にさらす行為の再発防止に向け、調査に着手した」と発表した。「民間人に(戦闘員であることを示す)軍服を着せて必要以上の危険にさらしただけでなく、国連軍司令部の承認を得ていない追加人員をDMZに出入りさせた」とも指摘した。
尹氏の実名は挙げなかったものの、国連軍司令部が韓国大統領選の有力候補による最前線部隊視察に対し、報道資料まで出して調査方針を明らかにしたのは異例と受け止められている。韓国の政治家が軍服姿でDMZの最前線部隊を訪問することはたびたびあったため、同司令部の「過剰対応」を指摘する声もある。また、尹氏の訪問を巡り、韓国軍当局が同司令部側と十分な事前協議を行っていなかったとの批判も出ている。
tnak51@yna.co.kr