尹錫悦氏の政権引き継ぎ委が本格始動 国政ビジョンと課題策定へ=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会が18日に看板掛けを行い、正式に発足した。大統領選から9日にしての本格始動となる。委員会は5月10日の大統領就任式までの約50日間活動し、新政権の国政ビジョンと課題を策定する方針だ。
委員会の事務所があるソウル市内の金融監督院研修院の建物入り口で行われた看板掛けには、尹氏と安哲秀(アン・チョルス)委員長、権寧世(クォン・ヨンセ)副委員長、24人の委員らが出席した。白い手袋をはめた尹氏と出席者は記念撮影後、看板の覆いを外して委員会の発足を告げた。尹氏はその後、事務所で初の全体会議を開いて委員会の運営規定と予備費案を承認した。
尹氏の政権引き継ぎ委員会の発足は歴代政権でも早い方で、一日も早く引き継ぎを終えて独自の国政課題のロードマップ(行程表)を整える段階に進みたいという尹氏の意向が反映されたようだ。
尹氏は全体会議で、「新政権は何よりもよく働く政府、能力と実力を兼ね備えた政府になるべきだ」と述べ、「委員会は迅速に業務を把握し、改善すべき点と新たに推進すべき課題を抜かりなく取りまとめてほしい」と求めた。
引き継ぎの手続きは来週から本格化する。委員会の分科ごとに従来の政策について現政府から報告を受け、検討を経て必要な場合は政策を修正したり、新たな政策を反映させたりする。国政の目標と課題を定める企画調整分科をはじめ、青瓦台(大統領府)と首相室、情報機関の国家情報院(国情院)などを担当する政務司法行政分科、経済第1、第2分科、外交安保分科などは、文在寅(ムン・ジェイン)政権の政策路線を大きく修正するとみられる。
委員会は、国政の最優先課題として新型コロナウイルスによる危機の克服を挙げる。尹氏は委員会に設けたコロナ非常対応特別委員会の活動に関し、「自営業者や小規模事業者に対する迅速な損失補償とあわせ、防疫、医療問題などを重点的に検討することを望む」とし、「新たなパンデミック(世界的大流行)に備え、先制的に対応できるよう準備してほしい」と述べた。
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