アルマ望遠鏡向け分光計を韓日が共同開発 オリオン星雲観測
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2022.03.23 11:49
【大田聯合ニュース】韓国天文研究院は23日、日本の国立天文台と共同で、南米チリのアタカマ高地にある世界最大級の電波望遠鏡群「アルマ望遠鏡」向けの分光計を開発し、オリオン星雲中心部の星が誕生する領域から電波スペクトルを取得したと発表した。
分光計は、望遠鏡が受信した電波情報を電波の強度で表したスペクトルに変換する装置。韓日の共同研究チームは、ビデオゲームなどのデータ処理に広く使われるグラフィックス処理装置(GPU)を用いて分光計を開発した。
先月、アルマ望遠鏡の山頂施設に分光計を設置してオリオン星雲中心部の「KL領域」を観測。KL領域から放出される電波をアルマ望遠鏡で受信し、分光計によって一酸化ケイ素分子が出すスペクトルを取得することに成功した。
星が誕生する領域で形成された一酸化ケイ素は強い電波を放出し、これを観測することで星の誕生や進化の過程などを研究することができる。
分光計の開発について、韓国天文研究院のキム・ジョンス博士は「天文研究院と日本の国立天文台の数年にわたる協力が実を結んだ」と評価している。
tnak51@yna.co.kr