韓国政権引き継ぎ委「強硬策取らない」 統一部と対北政策を協議
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2022.03.23 20:24
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会の外交安保分科は23日、統一部から業務報告を受け、新たな統一政策や北朝鮮政策を協議しながら、新政権の北朝鮮に対する政策の基調は強硬策ではないと強調した。
引き継ぎ委員会によると、同委員会と統一部は対話の扉は開けておくものの、原則に基づいて一貫性ある非核化交渉と南北関係の正常化および共同繁栄を推進する方策について協議した。
外交安保分科には李明博(イ・ミョンバク)政権で対北朝鮮政策に関わっていた関係者が加わり、強硬な策を推進するとの見方が出ていた。この日の報告で強硬策ではないことを明確にしたのは、対話の可能性を強調し、朝鮮半島情勢を安定的に管理しようとする意図があるものとみられる。
引き継ぎ委の関係者もこの日午後、記者団に対し、統一部は廃止せずに南北交流協力、人道主義に基づいた支援など統一部固有の機能を強化する方策を模索すると強調した。
この日の報告では最近深刻化している北朝鮮の核・ミサイル問題と関連した情勢についても検討された。
引き継ぎ委と統一部は、大気汚染、災害、気候変動への共同対応や、山林・農業・水資源分野など環境を中心とした分野での協力を通じて緊張緩和を図る「南北グリーンデタント」を推進する方策などについても意見交換した。
また朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の問題、朝鮮戦争で捕虜になった人や北朝鮮に拉致された人の送還問題なども協議し、2016年に関連法が成立したものの5年以上も発足が遅れている北朝鮮人権財団の早期設立に向けた努力、脱北者の支援強化などについても検討された。
yugiri@yna.co.kr