大統領夫人の衣装「私費で負担」 特殊活動費の使用否定=韓国大統領府
【ソウル聯合ニュース】韓国青瓦台(大統領府)は29日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫人の金正淑(キム・ジョンスク)氏の衣装の購入に青瓦台の特殊活動費が使われたとする疑惑を否定し、衣装代は「私費で負担した」と明らかにした。
青瓦台のシン・ヘヒョン副報道官は記者会見で、国防、外交、安全保障などの理由により大統領秘書室の特殊活動費の支出内訳を具体的に公開できない中、事実と異なる無分別な主張が出ていることは遺憾だと述べた。
シン氏は「国家間の首脳会談や国賓としての海外訪問、海外から要人を招いての行事の際、大統領夫人としての外交活動のための儀典費用については、厳格な内部手続きにのっとり必要最低限の水準で予算を一部支援する」とした一方、この「儀典費用」にも衣類費は含まれておらず、衣装代は全て私費で負担したと重ねて強調した。ただ、衣装の購入に充てられた私費の規模については公開する理由がないとして明らかにしなかった。
これと関連し、青瓦台関係者は記者団に、金氏が公式行事で着用した衣装の中には主催側などから提供されたものもあると伝えた。昨年開催されたグリーン成長とグローバルゴールズ2030のためのパートナーシップ(P4G)首脳会議(P4Gソウルサミット)の行事で着た伝統衣装の韓服は主催側の環境部がペットボトルをリサイクルして製作したもので、着用後に返したと説明した。
また、2018年のフランス国賓訪問の際にシャネルから提供されたハングルをあしらった洋服も着用後に返却し、現在は国立ハングル博物館に展示されていると伝えた。
金氏が行事で着用したブローチが2億ウォン(約2000万円)を超えるカルティエの製品だとする疑惑についても、「カルティエも自社製品ではないと確認したと承知している。形を見れば全く違うことが分かる」と反論した。
一部のオンラインコミュニティーでは、金氏の衣装代が特殊活動費でまかなわれたとする主張が出ていた。これは、市民団体の要請を受け入れ、特殊活動費の支出内訳のほか金氏の衣装などに関する儀典費用を公開するよう命じたソウル行政裁判所の判決を不服として青瓦台が控訴したことと相まって一層波紋を広げた。
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