韓米日の実質的な安保協力検討 軍事訓練には否定的=韓国次期大統領側
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2022.03.31 11:50
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領の報道官を務める金恩慧(キム・ウンヘ)氏は31日の記者会見で、韓米日3カ国の安全保障協力を巡る尹氏の立場について、「韓米日の共同軍事訓練は韓米日の安保協力とは次元が違う問題」と述べた。
金氏は「共同軍事訓練は安保協力ではなく、軍事訓練の段階に入ること」として、「新政権では韓米日が実質的かつ効果的に安保協力を行う方策を検討する」と述べ、3カ国の実質的な安保協力は強化する一方、共同で軍事訓練を実施する段階には入らないとの認識を示した。
韓国大手紙は30日、米国と日本政府が韓米日の高官級協議で3カ国による朝鮮半島海域での軍事訓練を提案したが、文在寅(ムン・ジェイン)政権が同意しなかったと報じた。韓国外交部は報道を否定しないながらも、「外交協議の内容は公開できない」としている。
北朝鮮の核とミサイル脅威に対応するためとはいえ、3カ国が情報共有などの安保協力を超えて軍事訓練を実施すれば北朝鮮・中国・ロシアとの軍事的な対立構図が深まり、朝鮮半島問題の解決にマイナスの影響を与える恐れがある。日本との軍事協力への国民の拒否感も根強い。このため、韓国政府は韓米同盟に日本が加わり韓米日の軍事同盟に発展することを警戒してきた。
金氏は「韓日関係の改善の大前提は正しい歴史認識」として、「それが改善しなければ韓日関係の安定的、未来志向的な継続は難しい」とも述べた。
政権引き継ぎ委員会の関係者によると、米国と日本は尹氏側に3カ国の軍事訓練を提案していないという。
kimchiboxs@yna.co.kr