造船大手社長に文大統領実弟の同級生 次期政権「厚かましい」と現政権批判
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2022.03.31 16:26
【ソウル聯合ニュース】韓国で文在寅(ムン・ジェイン)政権任期末の人事問題を巡り、現政権と次期政権が再び衝突する兆しを見せている。28日に造船大手・大宇造船海洋の社長に文大統領の実弟の大学の同級生で同社の朴斗先(パク・ドゥソン)造船所長が任命されたことについて、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会の首席副報道官は31日、政権側の人物を据える人事だとして「非常識で厚かましい」と強く批判。青瓦台(大統領府)側は人事に関与していないとして不快感を示した。
双方は政権移行期の公共機関の人事問題などを巡って対立したが、28日に文大統領と尹次期大統領が会談し、対立はいったん沈静化していた。
政権引き継ぎ委員会の首席副報道官は「国民の税金4兆1000億ウォン(約4100億円)が投入された大宇造船海洋は(政府系の)産業銀行の持ち分が50%以上の事実上の公共企業」として、「新しい政権と(政策を)調整する新経営陣が必要なのが常識」と指摘。「政権移行期に莫大な血税が投入された公共企業で非常識な人事が強行されたのは私益追求という疑惑を免れない」とし、監査院に調査を要請する方針を明らかにした。
これに対し、青瓦台の副報道官は「大宇造船海洋社長のポストを政権引き継ぎ委員会が狙っていたという事実に驚いた」として、「(同社の社長は)現政権であれ次期政権であれ政権が狙うポストではない」と強調した。
kimchiboxs@yna.co.kr
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