韓国国防部「安保を強化」 金与正氏の非難談話に
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長が韓国の徐旭(ソ・ウク)国防部長官の発言を猛批判する談話を発表したことに関し、同部の夫勝チャン(プ・スンチャン)報道官は4日の定例会見で「わが軍は、北のいかなる脅威にも安全保障を守り抜くための力を強化し続けていく」との姿勢を示した。
金与正氏の談話に対する国防部の立場を問われた夫氏は、「陸軍のミサイル戦略司令部と空軍のミサイル防御(防衛)司令部の改編は北のミサイル能力増大に対しわが軍の対応体系を一層強化するための措置で、国家安保と国民保護の意志を示したもの」と答えた。安保強化に言及する一方で、「(韓国の)政権交代期に、南北間の緊張の緩和と平和管理への努力も一層強めていく」と強調した。
徐氏は1日、ミサイル作戦の両軸とされる陸軍のミサイル戦略司令部と空軍のミサイル防御司令部の改編式にそれぞれ出席し、北朝鮮のミサイル発射兆候が明確な場合は発射点と指揮・支援施設を精密に打撃できると述べた。
これに対し金与正氏は3日、朝鮮中央通信を通じて発表した談話で、「わが国家に対する『先制打撃』の妄言を吐き、反共和国(北朝鮮)対決の狂気をあらわにした」と反発。「むやみに吐いた妄言のせいで深刻な脅威に直面するかもしれない」と警告した。徐氏を「狂ったやつ」「ごみ」「対決狂」と罵倒しながら非難した。
韓国では北朝鮮による軍事的な挑発が懸念されるとの声も上がっている。これに関し軍合同参謀本部の関係者は4日、「わが軍は、北の主要な政治行事の準備活動も含め、主要地域と施設を綿密に監視し、確固たる備えの態勢を維持している」と記者団に説明した。また、北朝鮮軍が冬季訓練を終えたとの見方を示すとともに、今後の活動を注視していると述べた。
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