北朝鮮に「強い遺憾」 金剛山のホテル解体受け=韓国当局
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2022.04.08 14:28
【ソウル聯合ニュース】韓国統一部のチャ・ドクチョル副報道官は8日、北朝鮮が景勝地・金剛山にある韓国側資産の海金剛ホテルの解体作業を進めていることに「強い遺憾」を表明したうえで、解体を中断して韓国との協議に応じるよう求めた。
金剛山観光は南北協力事業として行われたが、2008年に韓国人観光客が北朝鮮兵により射殺された事件を受けて中止されている。
同ホテルは2000年、韓国の現代峨山がオープンさせたが最近、解体作業が行われている様子が確認された。統一部は先週、南北共同連絡事務所を通じ北朝鮮側に説明を要求したが、北朝鮮は回答していない。
チャ氏は「金剛山観光は南北協力を象徴する事業にもかかわらず、北が海金剛ホテルを一方的に解体していることは相互尊重と協議に基づいた南北共同努力の趣旨に明白に反する行為」と指摘。「投資者の資産の保護という南北の合意はもちろん、あらゆる事案を協議して解決してきた事業者間の信頼にも明白に反する」とし、「国民の財産保護のため、必要なすべての措置を取っていく」と強調した。
海金剛ホテル以外の韓国側施設に関しては、「別の施設の解体はまだ確認されていない」と述べた。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は2019年10月に金剛山を視察した際、「見るだけで気分が悪くなる」として韓国側施設の撤去を指示。北朝鮮は同年12月、2020年2月までに金剛山にある韓国側施設を撤去するよう求めた。韓国側は対面協議が必要として要求に応じず、北朝鮮が20年1月、新型コロナウイルスの流入を防ぐため施設の撤去を延期すると通知し、協議は中断されたままとなっていた。
kimchiboxs@yna.co.kr
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