朴槿恵氏写真の掲示巡り党内に異論　弾劾時に撤去＝韓国次期与党

【ソウル聯合ニュース】韓国次期与党「国民の力」の内部で、朴槿恵（パク・クネ）前大統領の写真をソウル・汝矣島の党本部に掲示するかどうかを巡り意見が分かれている。朴氏が特別赦免（恩赦）され、復権したことから弾劾時に撤去した写真を再び掲げるべきとの声が出ている一方、世論を踏まえると時期尚早との指摘もある。

　かつて親朴槿恵系だったある国会議員は１２日、聯合ニュースに「わが党が輩出した大統領経験者をたたえる意味で、尊影（写真）を掲げるのは自然なことだ」と語った。

　朴槿恵氏の写真は朴政権時に汝矣島の党本部に掲げられたが、２０１７年に憲法裁判所が同氏に対する弾劾訴追を認める決定を下したことを受けて撤去された。

　写真を再び掲げることを巡っては慎重論も強いようだ。弾劾という打撃を乗り越え、先月の大統領選で政権交代を果たしたばかりで、かつての保守陣営のマイナスイメージを思い出させる必要はないとの主張が党内にはある。朴氏に対する国民の好感度が依然低いことも慎重になる理由だ。

　収賄罪などで服役している李明博（イ・ミョンバク）元大統領の写真の扱いなどを巡り、論争を招きかねないことも懸念している。李明博氏の写真は同氏の大統領在任中に党本部に掲げられたが、その後に撤去された。

　党執行部は、６月１日投開票の統一地方選への影響を考慮し、言及そのものを控えている。ある党関係者は朴氏の写真の扱いについて、聯合ニュースに「世論の行方を見ながら選挙後に決めても構わない問題だ」と語った。

tnak51@yna.co.kr