BTS制限なし公演の経済効果は? コロナ規制解除で期待膨らむ=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国文化観光研究院は20日、韓国人気グループのBTS(防弾少年団)が新型コロナウイルス対策の行動規制がない状況で国内コンサートを行った場合、1公演当たりの経済波及効果は約6200億ウォン(約645億円)から最大1兆2200億ウォンに達するとの試算を発表した。

BTSは3月、約2年半ぶりとなるソウル公演を開催した。3日間で全3回行い、1公演当たりの観客数は1万5000人までとした。初日の公演の様子(ビッグヒットミュージック提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
韓国では18日に、私的な集まりや行事・イベントの人数制限、飲食店などの営業時間制限が解除された。文化観光研究院は、公演会場の収容人数上限がなく、海外からも観客が訪れることができれば、BTSをはじめとするK―POPアーティストの国内でのコンサート開催は韓国経済に大きなプラスになると見込む。
今回の試算は新型コロナ対策の規制がない状況を想定。BTSが6万5000席の会場でコンサートを開催した場合のチケットとグッズの売上高、海外からの観客の観光消費額、交通費、宿泊費などを合計して生産誘発額を算出した。
観客全体のうち海外からの観客の割合が20%だった場合、1公演当たりの生産誘発額は6197億ウォン、海外からの観客が35%を占めるなら9202億ウォンになると試算した。この他にそれぞれ、付加価値誘発額と雇用誘発数も算出した。
海外からの観客が50%を占めると、生産誘発額は1兆2207億ウォン、付加価値誘発額は5706億ウォン、雇用誘発数は1万815人に膨らむと推定される。
研究院によると、新型コロナ禍で抑えられていた消費行動が反動で増える「リベンジ消費」が文化イベント・公演にもあらわれるなら、経済波及効果はさらに大きくなる可能性もある。研究院はBTSのコンサートを皮切りに、大衆音楽の公演産業と文化や観光などの関連産業が活性化し、新型コロナ禍からの立ち直りにつながることに期待を示した。
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