韓国軍「北の早期核実験も想定し備え」 準備は相当に進展か
【ソウル聯合ニュース】韓国軍の関係者は16日、北朝鮮が7回目となる核実験を実施する可能性に関連し、「北が近く核実験を行う最悪の状況を想定して備えている。北の動向を注視している」と述べた。
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は同日、国会での施政方針演説で「北は日増しに核兵器システムを高度化し、核兵器の運搬手段であるミサイルの発射実験を続けている。核実験を準備している兆候も捉えられている」と指摘した。
韓国軍と、北朝鮮の核に詳しい専門家は、北朝鮮が核実験の再開準備をかなり進めたとみている。核実験の準備らしき動きは3月から捉えられていたとされる。ただ、核実験が差し迫っていると判断されるような最新の情報はないようだ。
核実験を実施する場合の時期について、専門家は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の判断次第という見方を示す。
韓国新政権では初となる韓米首脳会談が今月21日にソウルで開催されるため、これを前後して北朝鮮が核実験に踏み切るとの見方もある。ただ、北朝鮮では新型コロナウイルス感染が急拡大しており、負担は大きい。それでも韓国軍は北朝鮮が今すぐに核実験を強行する可能性も排除せず、備えを固めている。
核実験がもう少し先、秋までの間に実施されるという予想もある。金正恩氏は先月の閲兵式(軍事パレード)で新たな核使用の戦略を言明し、戦術核の開発も示唆したが、核実験には触れなかった。2017年9月に6回目の核実験を実施した際は、同年4月から繰り返し実施を予告していた。
一方、韓国軍の別の関係者は「北のミサイル発射の動向からすると、北はこの数年間、運搬手段の開発に突き進んできたようだ。金正恩氏が戦術核の使用を示唆したことから、小型化と軽量化が相当進んだとみている」と述べた。
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