韓国の脱北者団体　北朝鮮へのコロナ医薬品「散布」計画表明

【ソウル聯合ニュース】韓国の脱北者団体「自由北韓運動連合」は１６日、新型コロナウイルスの感染が急拡大している北朝鮮に医薬品を「送る」計画を明らかにした。

　同団体は北朝鮮の体制を批判するビラを北朝鮮に向けて飛ばす活動をしばらく中断するとして、「アドバルーン（大型風船）でコロナ治療剤の解熱剤、マスクなどを早いうちに大量に送る」との方針を示した。

　これについて、韓国の統一部は「脱北者団体が困難に直面している北の住民を助けたいと思う気持ちは理解する」としながらも、計画を実施しないよう要請。趙重勲（チョ・ジュンフン）同部報道官は定例会見で、「どのような（医薬品の）伝達方式が北の住民に役立つか、北に防疫（物資）を支援しようとしている政府の政策に役立つか考慮してほしい」と述べた。

　韓国政府は北朝鮮がビラ散布に対する韓国当局の対応を問題視し、南北通信連絡線を遮断し南北共同連絡事務所を爆破したことを受け、２０２０年に南北軍事境界線一帯でのビラ散布禁止を盛り込んだ「南北関係発展に関する法律」の改正案を可決。昨年３月から改正法を施行した。ビラ散布などの行為を行った場合、３年以下の懲役または３０００万ウォン（約３００万円）以下の罰金を科す。

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