徴用労働者像の背後に無許可構造物 自治体は対応苦慮=韓国・釜山
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2022.05.24 11:35
【釜山聯合ニュース】韓国の市民・社会団体が釜山の日本総領事館付近に指定した「抗日通り」に建てられている強制徴用労働者像(労働者像)の背後に保守団体が鉄製の構造物を設置し、自治体が対応に苦慮していることが24日、分かった。労働者像は日本による植民地時代に朝鮮半島から強制徴用された労働者を象徴するもの。
構造物の高さは約2メートルで、「和解通り」と書かれたプレートも掲げられた。当初は日本の国旗も掲げられていたが、撤去されたという。
構造物を設置した団体は2017年、日本総領事館そばに置かれた旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」近くに1965年の韓日国交正常化を実現した朴正熙(パク・チョンヒ)元大統領の胸像の設置を試み、自治体に阻止されている。
構造物は17日に設置された。管轄区の許可を得ていない施設とみられる。当該土地は釜山市の所有で、構造物を設置するためには管理権限の委任を受けた同市東区に事前許可を得なければならない。
東区は強制撤去などの行政措置を取るかどうかについて釜山市に意見を求めている。
ただ、強制撤去は容易ではない状況だ。労働者像も許可を得ていないためだ。少女像の設置を巡っては関連条例が制定されている。
東区関係者は「敏感な事案でもあるため、釜山市の人権労働政策担当部署に協議を要請した」と明らかにした。
kimchiboxs@yna.co.kr