22年の物価上昇率見通し 4.5%に引き上げ=韓国中銀
【ソウル聯合ニュース】韓国銀行(中央銀行)は26日に発表した経済見通し改定版で2022年の消費者物価上昇率を4.5%と予測し、今年2月時点の見通し(3.1%)から1.4ポイントと大幅に引き上げた。
韓銀が年間4%台の物価上昇率予測を提示したのは11年7月(同年の上昇率を4.0%と予測)以来10年10カ月ぶり。予測通りに4.5%上昇した場合、08年(4.7%)以来14年ぶりの高水準となる。
韓銀が消費者物価上昇率の見通しを大幅に引き上げたのは、既に5%に迫った消費者物価上昇率(4月時点で前年同月比4.8%)とロシアのウクライナ侵攻、サプライチェーン(供給網)の混乱などによる原材料・穀物価格の上昇などを反映したためだ。このほか、3月に新型コロナウイルスの規制が解除されたことによる「リベンジ消費」の増加、補正予算の執行による効果なども考慮したとみられる。
韓銀は今月3日の物価状況点検会議で、原材料価格の上昇や新型コロナの規制解除による物価上昇圧力などの影響で消費者物価上昇率は当分の間4%台の上昇傾向を維持するとの見通しを示した。なかでもウクライナ問題や中国の新型コロナ感染拡大による都市封鎖などでサプライチェーンの混乱が深刻化し、穀物を中心に世界の食糧価格の上昇が長期化する可能性が高まったと分析している。
将来的なインフレ圧力も比較的高く、今月の消費者動向調査で今後1年の予想物価上昇率を示す期待インフレ率(3.3%)は12年10月(3.3%)以来9年7カ月ぶりの高水準を記録した。
今年の経済成長率見通しは3.0%から2.7%に引き下げられた。原材料価格の急騰による貿易収支の悪化、都市封鎖による中国の景気鈍化、物価上昇による消費への打撃の可能性などが影響を及ぼしたとみられる。
韓銀は来年の消費者物価上昇率は2.9%、成長率は2.4%と予想した。
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