尹大統領「新海洋大国目指し環境急変を機会に」 海の日記念式典
【ソウル聯合ニュース】韓国の「海の日」の31日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は南部・釜山で開かれた記念式典で演説した。尹大統領は「海洋環境の急激な変化は海洋水産分野にかつてない危機と挑戦として迫っている」とし、「私たちが力を合わせ、新海洋大国の建設という目標の下、危機の克服と経済の再飛躍に向けたチャンスにしなければならない」と呼び掛けた。
尹大統領は韓国を取り囲む3方の海を積極的に活用したことが世界トップ10の経済大国に成長する原動力になったと述べ、遠洋漁業や海運業、水産業などの関連産業の発展に触れた。
「新海洋大国の建設」に向け、まず「わが国の輸出入を支えることができる安定的な海運物流による供給網(サプライチェーン)の構築」を掲げた。第4次産業革命時代にはデジタル物流への転換が欠かせないとし、環境に配慮した自動運航船やスマート化・自動化した港湾など、インフラを高度化する必要性を強調した。
政府は規制を見直すことでスマート海運物流産業に対する民間投資を促進する考えだ。また「韓国海運会社の輸送能力の増大、港湾や物流センターといった海外での物流拠点の確保を通じ、安定的な物流ネットワークの構築を支援する」と表明した。
尹大統領は「海洋科学技術と未来の新産業に果敢に投資し、ダイナミックな海洋経済をつくり上げなければならない」と訴えた。大洋と極地に対する探査・研究を拡大し、資源と情報を先取りする必要があると指摘した。海洋バイオ、エネルギー、レジャー観光など新産業に関しては、技術開発と人材育成を積極的に支援する計画だ。
釜山に関しては「海洋都市・釜山を韓国の経済発展の重要拠点と見なす」と約束。2030年国際博覧会(万博)の釜山誘致に向け、政府が総力を挙げると述べた。
大統領が海の日の記念式典に出席するのは、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領が就任1年目の2017年に出席して以来5年ぶり。尹大統領による海洋水産現場の訪問はこれが初めてだ。
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