韓国政府が警察庁を直接統制 来月中にも指揮組織新設へ
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2022.06.27 14:50
【ソウル聯合ニュース】韓国行政安全部の李祥敏(イ・サンミン)長官は27日、記者会見を開き、警察を指揮するためのいわゆる「警察局」を内部に新設すると発表した。7月15日までに最終案を作成して関連規定作りに着手し、早ければ同月中に設置される見通しだ。
これに先立ち、行政安全部長官の諮問機関、警察制度改善諮問委員会は21日、検察からの捜査権移管により肥大した警察の権限を統制するために警察を指揮する組織を新設し、行政安全部長官の警察庁長に対する指揮規則を制定することなどを柱とする勧告案を発表した。勧告案には、警察庁長と国家捜査本部長以外の警察幹部の候補推薦委員会などの設置も含まれている。
李氏は「歴代政権の警察に対する指揮・監督方式の問題とともに、最近警察の権限が急激に拡大・強化され、警察の管理体系改編や捜査力の強化などの補完策が必要だ」と説明した。
行政安全部内に警察を指揮する組織ができるのは、同部の前身である内務部の治安本部が1991年に外局の警察庁として独立してから31年ぶりとなる。
行政安全部が警察を直接統制する方針を示したことに対し、警察は組織の独立性、中立性の侵害だと強く反発。警察トップの金昌龍(キム・チャンリョン)警察庁長は27日、任期を26日残して辞意を表明した。
金氏の辞意表明は、行政安全部の警察統制案に対する組織内部の反発のほか、警察が大統領の決裁を受ける前に幹部の人事を発表したとして、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が警察を厳しい口調で非難したことを受けて責任を取ったものと受け止められる。
ynhrm@yna.co.kr
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