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韓国・SKハイニックス 国内工場の増設計画を保留=先行き不安で

記事一覧 2022.07.19 09:10

【ソウル聯合ニュース】韓国の半導体大手SKハイニックスが先月29日の取締役会で、中部・忠清北道の清州工場の増設決定を保留にしていたことが19日、分かった。世界的に企業経営を取り巻く環境の不確実性が増していることが影響したようだ。 

SKハイニックスの清州工場(忠清北道提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

SKハイニックスの清州工場(忠清北道提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 業界関係者は「増設が必要なのか、もう少し慎重に検討すべきとの意見が取締役会で出たようだ」と伝えた。

 SKハイニックスは世界市場でしばらく半導体メモリーの需要が増え続けると見込み、約4兆3000億ウォン(約4500億円)を投じて清州の産業団地内の用地43万3000平方メートルに新たな半導体工場を設ける計画だった。2023年初めに着工、25年の完成を予定していたが、取締役会が増設を保留にしたことから着工は先延ばしになる公算が大きくなった。会社側は増設日程に関し「決定したことはない」とだけコメントした。

 背景として世界経済が近ごろ急速に冷え込み、半導体市場の見通しも不透明になっていることが挙げられる。半導体メモリーのDRAMはロシアによるウクライナ侵攻の長期化やインフレ、中国の景気減速などによる需要鈍化が響き、当分は価格下落が続くとの見方が強い。NAND型フラッシュメモリーの価格も下落傾向にある。

 SKハイニックスとしては新施設でどちらの半導体を生産するか決め難い状況だ。ドル高ウォン安と原材料価格上昇が続く中、当初の計画より投資費用が大幅に膨らむという懸念もある。SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長は先ごろ原材料価格の高騰に触れながら「昨年立てた投資計画は当然ながら変わる可能性が存在する」と述べた。

 ファウンドリー(半導体受託生産)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は投資計画の下方修正を明らかにし、半導体メモリー大手の米マイクロン・テクノロジーも新規投資に慎重な姿勢を示している。

大韓商工会議所会頭を務めるSKグループの崔会長(同商工会議所提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

大韓商工会議所会頭を務めるSKグループの崔会長(同商工会議所提供)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 韓国では5月に新政権が発足して以降、サムスン電子をはじめとする大企業が相次ぎ中長期投資計画を発表。SKグループも含め投資総額は1000兆ウォン超となった。

 企業側は「計画通りに投資を進める」との立場だが、物価高騰やドル高進行などの状況を注視しながら投資計画を再検討しているもよう。車載電池大手のLGエナジーソリューションは米国での工場建設に関する投資計画を全面的に見直す方針を示した。

mgk1202@yna.co.kr

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