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生活への支障嫌いコロナ検査に消極姿勢? さらなる感染拡大の恐れ=韓国

記事一覧 2022.07.27 16:59

【ソウル聯合ニュース】韓国で新型コロナウイルスの新規感染者が再び増加している。症状があっても新型コロナ検査を受けなかったり、陽性判定を隠したまま生活したりする人も少なくないとされ、こうした陽性者により感染が一層拡大する恐れもある。専門家の間では、陽性者を把握するために検査費用の負担軽減など制度面での政府の取り組みが必要との声が強まっている。

感染者の増加を受け、ソウル駅前の臨時検査所は25日から運営が再開された=(聯合ニュース)

感染者の増加を受け、ソウル駅前の臨時検査所は25日から運営が再開された=(聯合ニュース)

 政府の中央防疫対策本部によると、21~27日の1週間に検査機関から報告された新型コロナの検査件数は86万8342件(27日は一部のみ反映)、新規感染者は50万9151人だった。感染者数が47万146人で現在と同程度だった4月22~28日の場合、検査件数は102万4215件(28日は一部のみ反映)で7月21~27日を大きく上回っていた。検査を受けようとしない人が増えているといえる。

 専門家はこれまで、実際の新規感染者数は政府発表の2倍程度に上るとみていた。だが近ごろ検査を受けない人が多いとすれば、実際の感染者数は2倍どころではない。

 検査に消極的な理由として、政府が隔離(入院含む)対象者への生活支援金と、隔離対象の従業員に有給休暇を提供した企業への支援金の支給を縮小したことが挙げられる。生活支援金は感染者全員を対象に単身世帯は10万ウォン(約1万400円)、2人以上の世帯には15万ウォンを支給してきたが、今月11日からは低所得層に限定した。企業の有給休暇に対する1日当たり4万5000ウォン、最大5日分の支援対象は、全ての中小企業から従業員30人未満の企業へ縮小した。政府は「今年後半の感染再拡大に備え、財政余力を安定させるため」と説明している。

 検査所のアクセスも以前ほど良くない。感染状況の落ち着きにより5月末で臨時検査所の運営が終了した後、再開した数は限られている。行動制限の解除により感染に対する警戒感が薄れたこと、体調が良くない時に仕事を休むという習慣が根付いていないことも要因に挙げられる。

 梨花女子大木洞病院の千恩美(チョン・ウンミ)教授(呼吸器内科)は「症状が軽かったり検査費に負担を感じたり、陽性と分かっても学校や職場に行こうとする人たちの間に『隠れ感染者』が存在し得る」と指摘した。高麗大安山病院の崔原碩(チェ・ウォンソク)教授(感染内科)は「隠れ感染者の割合はこれまでの流行時よりもずいぶん拡大したはずだ」との見方を示した。

 こうした陽性者が感染を広げ防疫体制を脅かす恐れもある。専門家は、迅速抗原検査とPCR検査の費用を引き下げることで感染が疑われる人が積極的に検査を受けるよう誘導すべきだと助言する。迅速抗原検査は健康保険の適用対象でなく、症状がある患者の検査費負担は5000ウォンだが、無症状の場合は3万~12万ウォンと病院によって大きく異なる。千氏は保健適用にすれば無症状者が速やかに検査を受け、自主隔離に入ることができるとした。

仁川国際空港の到着ロビーに置かれたスーツケース。海外旅行に出掛ける人が増えている=26日、仁川(聯合ニュース)

仁川国際空港の到着ロビーに置かれたスーツケース。海外旅行に出掛ける人が増えている=26日、仁川(聯合ニュース)

ソウル市内の病院に搬送される新型コロナ患者=26日、ソウル(聯合ニュース)

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mgk1202@yna.co.kr

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