記録的大雨でソウルの交通まひ 住宅浸水で死者も
【ソウル聯合ニュース】8日から韓国首都圏を襲った記録的な大雨により、ソウルの各所で冠水や浸水が発生し、交通網がまひするなど被害が続出した。市内を流れる漢江の南側地域の低地を中心に住宅などの浸水が相次ぎ、死者も出た。
ソウル市交通情報システムによると、9日午前11時半の時点でソウルの都市高速道路5区間が道路の冠水などにより通行止めとなっている。漢江の水位が急激に上がり、盤浦大橋の下の潜水橋は8日夜から両方向とも車両通行が規制されており、漢江沿いのオリンピック大路の一部なども車が通れなくなっている。
地下鉄は現在、9号線の一部区間を除いて通常通り運行されている。9号線は一部の駅で冠水した線路の復旧作業が行われており、急行列車が運休となっている。一般列車も開花駅~鷺梁津駅、新論峴駅~中央報勲病院駅の区間のみの運行で、ノドゥル駅~砂平駅は運行していない。また、9号線の銅雀駅が冠水し、4号線への乗り換えができなくなっている。
大量の水が流れ込み、舎堂駅、梨水駅、新大方駅、三成駅、銅雀駅、旧盤浦駅など11の地下鉄駅が冠水した。
バスは約40の路線で冠水した一部区間を迂回(うかい)するなどしている。
漢江の南側の地域で雨による住宅の被害が相次いだ。ソウル市によると、住宅の浸水被害の届け出はこれまでに約650件あった。主に地下や半地下の住宅が被害を受けた。
同市冠岳区では8日午後、流れ込んだ水で半地下の住宅に3人が閉じ込められ、死亡した。また、銅雀区では雨で倒れた街路樹を片付けていた区庁の職員1人が死亡した。感電によるものとみられている。銅雀区で住宅浸水により1人の死者も出た。
このほか、ソウルだけで5人が行方不明となっている。
屋内施設も影響を免れなかった。冠岳区にあるソウル大では付属図書館などが浸水して学生が避難した。江南区の図書館も天井から水漏れが起きた。
江南区の大型病院、セブランス病院も磁気共鳴画像装置(MRI)室などがある地下1階が浸水被害を受けた。ただ、医療機器を置く検査室の内部に大きな被害はなく、診察は通常通り行われている。
道路にも被害が続出した。9日午前には銅雀区の上道駅付近の道路に地盤沈下が発生した。
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