就任100日迎え約1時間会見 質問12件に回答=尹大統領
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は就任から100日となる17日、ソウル・竜山の大統領室庁舎で初の公式記者会見に臨んだ。会見時間は約20分間の冒頭発言を含む54分で、予定より14分長く行われた。
冒頭発言では、この間の成果を際立たせるとともに、今後の国政運営の方向を説明した。労働者の所得を増やして経済を成長に向かわせるという文在寅(ムン・ジェイン)前政権の所得主導成長や脱原発政策の撤回、規制改革、半導体産業の育成戦略策定といった経済政策、就任直後に行ったバイデン米大統領との首脳会談、ポーランドへの兵器輸出などを主な成果として挙げた。
また、「この間に国民の応援も、厳しい叱責もあった」「まず私からもっと粉骨砕身していく」と、謙虚な姿勢もみせた。
冒頭発言に続く質疑応答はテーマに制限を設けず、事前に質問者を指定しない形で行われた。尹大統領は、120席の記者席を埋めた国内外メディアの記者から30分余りで12の質問を受けた。
支持率が下落傾向にあることについて問われると、「支持率そのものより、世論調査に表れた民意を謙虚に受け止めることが重要だ」と回答した。答弁内容や態度が物議を醸した出勤時のぶら下がり取材を今後も続けるかとの質問には、笑いながら「続けるつもりだ」と答えた。
尹大統領はぶら下がり取材の際、デリケートな質問に声を荒らげたり興奮したような様子を見せたりすることもあったが、この日の会見では落ち着いた口調を崩さなかった。
保守系与党「国民の力」の代表を解任された李俊錫(イ・ジュンソク)氏が尹大統領に対する批判的な発言を繰り返していることについて問われると、尹大統領は「大統領として国民生活の安定と国民の安全にまい進しており、他の政治家の政治的な発言に気を配る機会がなかった」と応じ、即答を避けた。李氏との不協和音に関する質問を想定し、回答を準備していたものとみられる。
尹大統領は冒頭発言でメディアに対し、「民意を最も正確に読み取るメディアの提言も苦言もしっかり傾聴する」とも語った。記者会見後には、記者と一人一人握手を交わしながら退室した。
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