韓米が国防ハイレベル協議 北朝鮮核実験への対応策など確認
【ソウル聯合ニュース】韓国と米国が16~17日に国防当局によるハイレベル協議を開き、北朝鮮が7回目の核実験などの挑発を行った場合の対応策など、韓米同盟や安全保障を巡る懸案について意見交換した。韓国国防部が伝えた。
国防部によると、韓国と米国はソウルで統合国防対話(KIDD)と抑止戦略委員会(DSC)を開き、北朝鮮の核・ミサイル挑発に対応する拡大抑止戦略、南部・慶尚北道星州郡に臨時配備状態になっている米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」の正式配備化、韓米日の安保協力、台湾海峡の平和などについて幅広く協議した。
韓国からは国防部の国防政策室長が、米国からは国防副次官補(東アジア・太平洋担当)が首席代表として出席した。
会議では高度化する北朝鮮の核・ミサイル挑発に対応するための抑止戦略の更新について議論した。
両国は来月中旬に米ワシントンで拡大抑止戦略協議体(EDSCG)を開くことに合意しており、EDSCG開催後、早期に拡大抑止手段机上演習(TTX)を開催することで一致した。
拡大抑止は同盟国が核攻撃の脅威にさらされた際に、米国が「核の傘」やミサイル防衛システム、通常兵器を使って米本土と同水準の抑止力を提供することを意味する。
また北朝鮮が準備を終えたとされる7回目の核実験への対応策も主な議題として扱われた。
両国は北東部・豊渓里にある核実験場の動向を共有し、北朝鮮が核実験を実施すれば、米戦略兵器の領域内への展開を含め、韓米が強力かつ断固たる対応を取ることを確認した。
これと関連し韓国国防部は、「北の核実験と関連しては、戦略兵器の展開を含め強力に共同対応する」とし、「そのレベルはこれまでとは異なることを協議した」と強調したものの、具体的内容については公開しなかった。
また、同盟のミサイル対応能力・対応態勢を強化するため、DSC内に「ミサイル対応政策協議体(CMWG)」を新設することで合意した。
両国は北朝鮮による挑発の程度が高まっていることを考慮し、来週から実施される合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」を機に、朝鮮半島周辺での合同演習の規模を拡大していくことで一致した。
またTHAADが配備されている星州郡の基地と関連し、米国は韓国が基地へのアクセスを改善するために努力した点を高く評価した。
両国は韓米日の安保協力の重要性も確認した。
韓米は韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が韓日の協力および韓米日3カ国による安保協力において重要な役割を担っていることを確認した。また3カ国の協力がインド・太平洋地域における共通の安保上の利益発展に重要という点に注目し、協力を強化することを申し合わせた。
さらに定例の韓米日実務者協議を通じて協力を強化することを確認した。
両国はまた、航行の自由など「ルールに基づく国際秩序」を順守する重要性を改めて確認し、台湾海峡における平和と安定を維持する重要性を強調した。さらにインド・太平洋地域での国防および安保協力を今後も強化していくことを確認した。
yugiri@yna.co.kr