韓国 きょうのニュース(9月16日)
◇ストーカー犯罪に強力対応へ 「反意思不罰罪」の廃止推進
ソウルの地下鉄2号線新堂駅のトイレで20代の女性駅職員がストーカーの男に殺害された事件を巡り、法務部は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の指示を受け、ストーキング処罰法に規定されている「反意思不罰罪」の廃止を柱とする法改定を推進する方針だ。反意思不罰罪は被害者が処罰を望まない場合は起訴できない犯罪をいう。
◇ストーカー殺人事件 女性家族相「女性嫌悪犯罪ではない」
女性家族部の金賢淑(キム・ヒョンスク)長官はストーカー殺人事件が発生した新堂駅を訪れ、「今回の事件を女性嫌悪犯罪とみているか」の質問に対し、「そう思わない」と述べた。また、駅の構内に設けられた被害者の追悼スペースに献花し、「ストーキング被害者保護法の成立のため最善を尽くします」と書かれた紙を壁に貼った。
◇国会議長 中国序列3位に韓中日3カ国会談提案
金振杓(キム・ジンピョ)国会議長は16日、来韓している中国共産党序列3位の栗戦書・全国人民代表大会(全人代)常務委員長(国会議長)との会談後の共同記者会見で、「(韓中日)3カ国の国会議長会談を提案した」として、「栗委員長は真摯(しんし)に検討するとした。日本側とも早いうちに適切な方式で意思疎通したい」と明らかにした。金氏は「首脳と高官級の交流活性化のための調整を強化する必要があるとの認識で一致した」と紹介。「韓中関係の未来志向の発展のため、両国の議会が呼び水の役割を果たしていくことにした」と述べた。
◇尹大統領支持率 7週ぶり30%超
世論調査会社の韓国ギャラップが発表した調査結果によると、尹大統領の支持率は前回調査(9月第1週)より6ポイント上昇した33%、不支持率は4ポイント下落した59%だった。同社の調査で尹大統領の支持率が30%を上回るのは7週ぶりとなる。7月第4週の調査(28%)で就任後初めて30%を割り込み、8月第1週には24%と最低を更新。その後、20%後半で小幅な上昇と下落を繰り返していた。一方、不支持率が60%を下回るのは7月第3週以降、8週ぶりとなる。
◇半年後にコロナ収束の可能性 防疫当局「出口戦略の準備必要」
政府の中央災難(災害)安全対策本部の鄭錡碩(チョン・ギソク)新型コロナウイルス特別対応団長兼国家感染症危機対応諮問委員長は定例会見で、新型コロナへの対応について非常体制から日常的な体制に転換するための議論を始めなければならないと提言した。鄭氏は「韓国は交易で国民の富の大部分が成り立つ国であるため、世界の流れから取り残されればそれだけ遅れを取ることになる」として、経済、社会、文化的活動で出遅れることのないよう出口戦略の準備が必要だと述べた。また、半年ほど先には交易活動が正常化されるとの見通しを示した上で、複数の諮問委員会の専門家とともに防疫状況を見極めながら議論し、意見をまとめると説明した。