北朝鮮軍による公務員射殺事件 「南北軍事合意の趣旨に違反」=韓国
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2022.09.20 13:33
【ソウル聯合ニュース】韓国国防部のムン・ホンシク副報道官は20日の定例会見で、2019年に起こった北朝鮮軍による韓国公務員男性殺害事件について、18年9月の南北軍事合意に反するとの見解を示した。
ムン氏は「軍事合意は偶発的な軍事衝突の防止を目的に結ばれた」として、殺害事件は「9・19軍事合意(南北軍事合意)の趣旨に反する」との立場を示した。
そのうえで「民間人を人道的措置によって救助し、適切な措置を取ることが当然の役割」とし、北朝鮮が適切な措置を取らなかったと指摘した。
同事件が発生した当時、韓国国家安全保障会議(NSC)の事務処長は「軍事合意の細部項目に違反したものではない」としながらも、「接境(境界)地域での軍事的緊張緩和と信頼構築に向けた軍事合意の精神を傷つけた」との認識を示していた。
韓国軍制服組トップの金承謙(キム・スンギョム)合同参謀本部議長は南北軍事合意の締結から4年となる前日の国会国防委員会で「接境地域で偶発的な衝突(南北軍事合意違反)は2件しかなかった」と答弁した。2件とは、北朝鮮が19年11月19日に黄海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)近くの昌麟島の部隊で行った海岸砲発射と20年5月3日に非武装地帯(DMZ)にある韓国軍の監視所を銃撃した事件だ。
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