23年の消費トレンド キーワードは「平均の失踪」=韓国教授
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2022.10.05 18:30
【ソウル聯合ニュース】韓国の新たな消費トレンドを毎年予測している金蘭都(キム・ナンド)ソウル大教授(消費者学)が5日、共著書「トレンド・コリア2023」の出版記者会見を開いた。
金氏は、来年は不景気が予想されるとしたうえで、来年の消費トレンドのキーワードとして平均という基準が意味を持たなくなる「平均の失踪」を挙げた。また、従来の働き方との決別を意味する「オフィス・ビッグバン」現象も加速すると見込んだ。
金氏は、来年は高金利により利子所得が増える人がいる一方で負債が膨らむ人もいるなど経済的な二極化が一段と深まるうえ、人々の好みも細分化することで「平均を出すことに意味がなくなる」と述べた。「平均を正確に出せないのであれば、多数を対象にしたマスマーケット(大衆市場)よりもターゲットを正確に定めてそこにぴったり合う商品を開発する戦略が重要になる」と助言した。
働き方も「ビッグバン」といえるほど激変していると指摘する。一生の職場という意識が薄れ、平社員から課長や部長を経て役員になるという旧来の昇進制度がもはや若者にとって魅力的ではなくなっているというのが金氏の見立てだ。
金氏は、米国だけでなく韓国も3年以内の離職率が過去最高を記録し、一時は絶大な人気を誇った公務員も退職率が一般企業より高くなったとしたうえで、一つの職場で定年まで働き、退職後は年金をもらうという働き方がなくなりつつあると分析した。
tnak51@yna.co.kr
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