北朝鮮放送番組の開放推進 南北スポーツ交流も模索=韓国統一部
【ソウル聯合ニュース】韓国の権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は7日、国会による国政監査への業務報告で、北朝鮮のメディア報道、出版物、放送番組に対する国内での視聴・閲覧制限を段階的に解除する方針に関し、「短期間での南北の相互開放が難しい現実を踏まえ、韓国が先に北の放送(番組)の開放を推進する」と報告した。
統一部は7月、民族同質性の回復に向け、北朝鮮の放送番組などの国内への開放を推進することを尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に報告した。同部は当時、「まず北の放送などを開放し、北に呼応を促すことも検討している」と説明していた。
権氏は北朝鮮の最近の動向に関し、「韓米日の協力に反発し、短距離、中距離弾道ミサイルを相次いで発射して緊張を高めている。7回目の核実験を準備している動向も捉えられている」と報告した。
北朝鮮が先月8日に核武力政策に関する法令を採択し、核の先制使用の可能性を示したとし、「先に核を放棄することはできないという立場を明確にし、米国の対北朝鮮敵視政策が変わらない限りは交渉を拒む姿勢を維持した」と説明した。
北朝鮮の対韓姿勢については、北朝鮮の非核化措置に合わせて経済支援などを行うという韓国政府の「大胆な構想」を拒む姿勢を示し、脱北者団体が飛ばす北朝鮮の体制を非難するビラを理由に韓国への強硬政策を正当化していると指摘。「韓国政府の防疫協力、(朝鮮戦争などで生き別れになった)離散家族問題を巡る当局間会談の提案にこれといった回答をしていない」と伝えた。
北朝鮮内部の動向に関しては、新型コロナウイルス防疫対策の成果を国家的な成果として宣伝しているとし、「国境付近など一部の地域でワクチンの接種に着手したようだ」と報告した。
北朝鮮経済については、「国境封鎖の長期化、封鎖・隔離主体の防疫政策のあおりで経済活動が全般的に低下したが、先月26日から北と中国の間で貨物列車の運行が再開され、生活関連物価がやや安定する可能性がある」と見込んだ。
権氏は一方、北朝鮮との文化・スポーツ交流の再開と活性化を目指し、12月にコロンビアで開かれる重量挙げの世界選手権、中国・杭州で来年9月に開幕するアジア競技大会、2024年1月に韓国で開催予定の江原冬季ユース五輪などの国際大会に合わせた南北スポーツ交流を模索していくと報告した。
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