韓国大統領室 北朝鮮の局地的挑発も念頭に対応へ
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2022.10.11 11:54
【ソウル聯合ニュース】韓国の大統領室高官は11日、聯合ニュースに対し、「(北朝鮮の)大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核実験ではなく、『声東撃西(声を発して東に誘い西を攻撃する陽動作戦)』のような挑発も真剣に念頭に置いている」と述べ、北朝鮮の局地的な軍事挑発の可能性にも備えていることを明らかにした。大統領室が韓米日の安全保障強化を強調しているのは2010年の北朝鮮による韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件や延坪島砲撃事件のような挑発を防ぐための警告のメッセージとみられる。
同高官は「過去の北の行動をみると、想定外の場所や時間に挑発を行う場合が多くあった」として、「そのような次元から対応態勢をチェックしなければならず、実際にそのような態勢を整えている」と強調した。
このところ、大統領室内外からは北朝鮮の局地挑発への懸念の声が出ている。北朝鮮が6日に戦闘機8機と爆撃機4機による編隊飛行と空対地射撃訓練を行ったのに続き、8日には戦闘機150機を動員した大規模な訓練を実施したため、このような懸念が深まっている。北朝鮮が一種の「ショック療法」で韓国軍を狙った戦術的な挑発を行う可能性を懸念している。
韓国政府は北朝鮮との局地的衝突が起きる場合、「先措置、後報告」(先に措置を取った後、報告する)との原則に基づき、現場で即時に対応する方針だ。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は11日、記者団に北朝鮮の挑発に強力に対応する考えを改めて示した。大統領室高官は「北の挑発は結果的に北にとってさらに大きな苦しみになるしかない」と警告した。
kimchiboxs@yna.co.kr