韓国監査院が検察に捜査要請 北による射殺事件で前政権高官ら20人
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2022.10.13 21:27
【ソウル聯合ニュース】韓国監査院は13日、文在寅(ムン・ジェイン)前政権下に黄海上で起きた北朝鮮軍による韓国人男性公務員の射殺事件を巡り、計20人について検察に捜査を要請した。
徐薫(ソ・フン)前国家安保室長や朴智元(パク・ジウォン)前国家情報院長、徐旭(ソ・ウク)前国防部長官など、文政権の情報・安全保障当局の高官が含まれている。捜査対象者には職務放棄や職権乱用、虚偽公文書作成などの容疑が適用された。
監査院は2020年9月22日に同公務員が北朝鮮海域で発見されたことが分かったが危機管理マニュアルに沿った対応を取らず、関連事実が隠ぺいされたと指摘した。発見直後に取られた国家安保室や国防部、国情院、海洋警察などの初動措置が不十分だったため、この公務員が北朝鮮軍によって射殺されたと結論付けた。
また同公務員が自らの意思で北朝鮮側に向かったかどうかについて、当局はその可能性が低いことを示す情報については分析・検討せず、意図的に除外したと判断した。
国防部は当初、同公務員の遺体が北朝鮮軍によって焼却されたと認めたにもかかわらず、国家安保室の方針に従い、不確実または追加調査が必要などと立場を変えたと指摘した。
海洋警察が行った捜査についても問題が発見された。監査院によると、海洋警察は同公務員が自ら北朝鮮側に向かったとする捜査結果を発表するうえで、事実確認がされていない証拠を使用したほか、見つかった証拠を隠蔽(いんぺい)し、実験の結果を歪曲(わいきょく)した。
今回の監査は国防部と海洋警察が6月16日、同事件を巡り2年前の捜査結果を覆し、同公務員が越境したと断定できる根拠はないとする最終捜査結果を発表したことを受け、9機関を対象に実施された。
yugiri@yna.co.kr
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