北朝鮮住民の強制送還に関与か 文在寅氏側近を取り調べ=韓国検察
記事一覧
2022.10.19 10:51
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権時代の2019年に北朝鮮住民2人を強制送還した事件を捜査しているソウル中央地検は19日、文在寅氏側近の盧英敏(ノ・ヨンミン)元大統領秘書室長を出頭させた。
検察は、北朝鮮漁船の乗組員16人を殺害したとされる住民2人の強制送還に盧氏が関与した疑惑について調べている。
2人を北朝鮮に送還する方針が決まった19年11月4日の青瓦台(旧大統領府)対策会議を主宰した盧氏は今年8月、職権乱用、違法逮捕・監禁、職務放棄などの疑いで与党「国民の力」のタスクフォース(TF、作業部会)から告発された。
住民2人は、19年11月2日に朝鮮半島東の東海上で韓国当局が拿捕(だほ)した北朝鮮の漁船に乗っていた。韓国情報機関の国家情報院は2人の自筆の保護申請書を基に、亡命の意思を表明したと国家安保室に報告したという。
だが、盧氏が主宰した対策会議で強制送還の方針が決まり、国家情報院は合同調査報告書から亡命に関する内容を削除したとされる。
その結果、2人は南北軍事境界線がある板門店で北朝鮮に強制送還された。
検察は一連の過程で盧氏の介入がどの程度あったのか、上層部からの具体的な指示があったかなどについて確認する方針だ。
また盧氏に続き、当時青瓦台国家安保室長を務めていた鄭義溶(チョン・ウィヨン)氏と国家情報院の院長だった徐薫(ソ・フン)氏に対しても取り調べを行う見通しだ。
ynhrm@yna.co.kr
キーワード