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韓国国連大使 安保理公開討論で女性脱北者の人権問題初提起

記事一覧 2022.10.21 09:51

【ニューヨーク聯合ニュース】韓国の黄浚局(ファン・ジュングク)国連大使は20日(米東部時間)、人権問題など扱う国連総会第3委員会の会合と国連安全保障理事会の公開討論に相次ぎ出席し、北朝鮮の人権問題を提起した。安保理の公開討論では女性脱北者の人権問題を初めて取り上げた。

国連安保理公開討論で演説する黄氏(国連ウェブTVから)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

国連安保理公開討論で演説する黄氏(国連ウェブTVから)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫

 黄氏は国連本部で開催された女性・平和・安全保障に関する安保理公開討論で「北を脱出した女性たちが直面した数多くの苦難に注目してほしい」と述べた。1990年代以降に韓国入りした脱北者約3万4000人のうち72%を女性が占めると言及し、「その多くが数年間の拘禁、人身売買、送還、後の拷問と残酷な処罰を含む報復措置などの危険に耐えた末に韓国にたどりつけるというのは、むごく、胸が痛むこと」と嘆いた。難民の追放・送還禁止の原則が脱北者にも適用される必要があると訴えた。

 同氏は女性脱北者の定着と自立を支援する韓国政府の取り組みを紹介するとともに「韓国は国内外で女性・平和・安保のアジェンダを実行に移すことを改めて約束する」と強調した。

 国連韓国政府代表部によると、どの国でも出席、発言できる安保理公開討論で女性脱北者の人権問題を提起するのは初めて。2017年、北朝鮮の人権に関する安保理の会合で北朝鮮に送還された女性脱北者の人権を取り上げているが、これは安保理理事国と関係国だけが出席する公開会合だった。

 黄氏は安保理公開討論に先立ち国連総会第3委員会の会議にも出席し、「北の人権と人道主義的な状況はさらに悪化した」と指摘。一例として、北朝鮮が韓国文化の流入を防ぐため昨年制定した「反動思想文化排撃法」を挙げた。同法は韓国の映像物を流布した人に死刑、視聴した人に最高で懲役15年を科すと定めている。

 黄氏はまた、北朝鮮が新型コロナウイルス防疫を理由に国境を越える住民の銃殺指示を出したことなどにも言及した上で、北朝鮮の人権状況に対し国際社会の積極的な関心を求めた。

 国連は北朝鮮による人権侵害を非難し改善を求める決議を毎年採択している。韓国は08年から18年まで決議案を支持する共同提案国に名を連ねたが、前政権では北朝鮮との関係を考慮し19年以降は共同提案国に加わらなかった。韓国外交部は今年の決議案に関する立場はまだ決定していないとするが、現政権は人権、平和、自由、繁栄などを重視する外交を推し進めており、共同提案国に加わる可能性は高いとみられる。

 一方、黄氏はこの日、2020年に黄海上で起きた北朝鮮軍による韓国人男性公務員の射殺事件を取り上げ、北朝鮮当局に関連情報の公開を要求した。

mgk1202@yna.co.kr

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