尹大統領が施政方針演説 検察捜査に反発し最大野党は出席拒否
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2022.10.25 14:43
【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が25日午前、国会本会議場で行った2023年度(1~12月)予算案に関する施政方針演説は革新系最大野党「共に民主党」の国会議員が出席せず、保守系の与党「国民の力」と一部の野党議員が出席する中で進められた。
国会(定数300)で過半数(169議席)を握る共に民主党は検察が同党の李在明(イ・ジェミョン)代表の最側近を政治資金法違反の疑いで逮捕するなど、李氏に狙いを定めた捜査を行っているとして、憲政史上初めて施政方針演説のボイコットを宣言。国会本会議場は半分以上が空席となった。6議席の革新系野党「正義党」は席に「金持ち減税撤回」などと書かれたプラカードを貼り付け、本会議に出席した。国民の力の議員からは「礼儀を守れ」などとの声が上がった。
尹大統領の演説が行われた約18分間、国民の力は19度の拍手を送った。尹大統領が「強固な国防力と一流の報勲、将兵の士気向上のため、誰も見下すことができない強力な国をつくる」と述べる場面では拍手とともに大きな歓声が上がった。
演説後、尹大統領は出席した議員らとあいさつし、本会議場を後にした。
国民の力トップの鄭鎮碩(チョン・ジンソク)非常対策委員長は演説後、記者団に「多数の議席を持つ民主党が立法権を党代表の犯罪を隠蔽(いんぺい)する手段に使っている」として、「司法の政治化は議会民主主義の本領である対話と妥協を失わせるとともに、政争を巻き起こす方向に向かうしかない」と指摘。「実に残念だ」と批判した。
kimchiboxs@yna.co.kr