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北朝鮮軍による射殺事件 不正指摘される文前政権高官らが反論=韓国

記事一覧 2022.10.27 14:51

【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権期に黄海上で起きた北朝鮮軍による男性公務員の射殺事件を巡り、文政権で外交・安全保障と担当した高官らが27日に国会で記者会見を開き、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が同事件の対応で隠蔽(いんぺい)などの不正があったと主張していることについて、「根拠もない(政治)報復にすぎない」と強く反論した。

国会で会見を行う(左2人目から右へ)共に民主党の李代表、徐薫・前国家安保室長、盧英敏・元大統領秘書室長、朴智元・前国家情報院長(国会写真記者団)=27日、ソウル(聯合ニュース)

国会で会見を行う(左2人目から右へ)共に民主党の李代表、徐薫・前国家安保室長、盧英敏・元大統領秘書室長、朴智元・前国家情報院長(国会写真記者団)=27日、ソウル(聯合ニュース)

 韓国海洋水産部所属の公務員だった男性は2020年9月、北朝鮮に近い韓国北西部の小延坪島付近で漁業指導船乗船中に行方不明となり、翌日に北朝鮮側海域で北朝鮮軍に射殺された。当時、文政権は男性が自らの意思で北朝鮮に渡ろうとしたと発表した。だが、海洋警察は今年6月、男性が自らの意思で越境したと断定できる根拠が見つからなかったとして、当時の判断を覆した。

 尹政権は文前政権が南北の対話ムードを損なわないよう北朝鮮の顔色をうかがい、適切な措置を取らなかったと判断している。検察は今月、当時の国防部長官だった徐旭(ソ・ウク)氏と海洋警察庁長だった金洪熙(キム・ホンヒ)氏を職権乱用や虚偽公文書作成などの容疑で逮捕した。

 会見には盧英敏(ノ・ヨンミン)元大統領秘書室長や朴智元(パク・ジウォン)前国家情報院長、徐薫(ソ・フン)前国家安保室長らが出席し、「現政権が越境ではないと判断するなら別の失踪の原因に関する明確な根拠と判断を提示しなければならない」と求めた。また、監査院が中間発表などで事件発生当時、政府が適切な対応を取らず、事件を隠蔽(いんぺい)したと判断したことについては、「諜報(ちょうほう)を情報化するプロセスに関与した人員だけでも多数だった状況で隠蔽はそもそも不可能」と反論。盧氏は「青瓦台(大統領府)が情報や諜報の作成機関に情報の削除や修正を指示したという報道はまったく事実ではない」とし、徐氏も「資料削除の指示はなかった」と強調した。

 文政権時代の19年11月に北朝鮮住民の男2人を北朝鮮に強制送還した事件への対応についても説明した。当時、男2人は朝鮮半島東の東海上で韓国当局が拿捕(だほ)した北朝鮮の漁船に乗っていた。2人が船内で乗組員16人を殺害したことが分かり、韓国側は北朝鮮に強制送還した。だが、2人が亡命の意思を表明したにもかかわらず強制送還したとの指摘が出ている。同事件については、「社会秩序の維持のため、彼らを受け入れないことを決めた」として、「責任ある当局者なら誰でもそうした決定をしたはずだ」と述べた。

 会見は文政権の与党だった最大野党「共に民主党」の尹錫悦政権政治弾圧対策委員会の主催で開かれ、李在明(イ・ジェミョン)代表ら党執行部や文前大統領に近い国会議員らも出席した。

kimchiboxs@yna.co.kr

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