韓国 きょうのニュース（１１月１日）
◇警察トップが雑踏事故の対応不備認め謝罪 「特別組織で真相解明」
警察トップの尹熙根（ユン・ヒグン）警察庁長はソウルの繁華街・梨泰院で１０月２９日夜に起きた雑踏事故に関する会見を開き、事故前後の警察の対応不備を認めて国民に謝罪した。尹氏は「独立した特別組織を設置し、透明、厳正に真相を明らかにする」と強調。特別組織を通じた厳しい監察により、事故直前に通報を受けて適正な措置を取ったかどうか、各レベルの指揮官と勤務者の措置が適切だったかについて、事実関係を徹底して確認する姿勢を示した。
◇尹大統領が弔問「二度と悲劇ないよう最善」 雑踏事故現場へ
尹錫悦（ユン・ソクヨル）大統領は大統領室で閣議を主宰した後、閣僚と共に雑踏事故が起きたソウルの繁華街・梨泰院近くの緑莎坪駅広場に設置されている合同焼香所を訪れ、犠牲者を悼んだ。弔問の記帳では、悲痛な思いとともに「二度とこうした悲劇がないよう最善を尽くします」との決意をつづった。その後、地下鉄梨泰院駅の１番出口まで徒歩で移動し、市民が付箋などに書き込んで貼り付けた多数の追悼のメッセージを見つめた。事故が起きたハミルトンホテル脇の路地も再び訪れた。
◇雑踏事故 死者１５６人に
政府の中央災難（災害）安全対策本部によると、ソウルの繁華街・梨泰院で１０月２９日夜に起きた雑踏事故による死者は今月１日午前１１時の時点で１５６人に増えた。重傷だった２０代の韓国人女性１人が同日午前、死亡した。死者は男性が５５人、女性が１０１人となった。年齢は２０代が１０４人と最も多く、３０代が３１人、１０代が１２人、４０代が８人、５０代が１人。外国人の死者は日本人２人を含め、１４カ国の２６人と確認されている。
◇主催者いない行事も安全対策へ 地域の祭りを合同点検
梨泰院の雑踏事故を受け、政府は再発防止のために３日から各地の祭りに対する政府合同点検を実施する。また、主催者のいない行事に対しても安全管理策を策定し、児童や生徒への安全教育を強化する一方、今回の事故の犠牲者が通っていた学校を対象に心理治療やカウンセリングも提供する。行政安全部の金星鎬（キム・ソンホ）災難安全管理本部長が記者会見で発表した。
◇２４日からコンビニでのレジ袋配布禁止 １年間は過料なし
今月２４日からコンビニエンスストアでのレジ袋の配布が禁止されるなど、使い捨て用品の使用制限の範囲が拡大される。ただ、政府は制限拡大による混乱を最小限にとどめるため、１年間の周知期間を設けて違反時も過料を科さないことを決めた。今回の措置は昨年１２月３１日に告示された資源リサイクル法施行規則改正案に沿ったものだが、政府が１年近くも十分な準備を行っておらず、再び政策を後退させる決定を下したとの指摘が出ている。
