北弾道ミサイルが初のNLL侵犯 「厳しく受け止める」=韓国安保室長
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2022.11.02 16:49
【ソウル聯合ニュース】韓国の金聖翰(キム・ソンハン)国家安保室長は2日、北朝鮮の弾道ミサイル発射に関し、南北分断以来初めて朝鮮半島東の東海上の南北軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を侵犯したとして、「実質的な領土侵害行為という点で厳しく受け止めている」と述べた。
金氏は同日の記者会見で、北朝鮮がNLLを侵犯して軍事的挑発に踏み切ったのは2010年の延坪島砲撃が最後で、弾道ミサイルの発射によるNLL侵犯は今回が初めてだと説明した。
また、北朝鮮は韓米両軍が10月31日から実施している大規模な合同航空訓練「ビジラント・ストーム」を口実に緊張を高めているとして、北朝鮮が国連安全保障理事会決議と南北軍事合意に違反して挑発行為を行っていることを強く糾弾すると表明した。
なかでも韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で150人以上の死者が出た雑踏事故の国家哀悼期間に挑発が行われたことを「非常に嘆かわしく思う」と述べた。
金氏は「韓国国民の生命と安全を脅かす北朝鮮のいかなる挑発も容認せず、政府のあらゆる手段を活用して断固かつ即時に、明確な対応措置を取っていく」と強調。朝鮮半島の緊張を高める当事者は核・ミサイル計画を強化しながら挑発を続ける北朝鮮だとしながら、「いかなる理由でも正当化できず、その責任は全面的に北側にある」と述べた。その上で、対北朝鮮抑止力を強化するための防衛的性格を持つ韓米合同演習を続けていくとの立場も改めて示した。
ynhrm@yna.co.kr