韓国 きょうのニュース(11月2日)
◇北朝鮮 17発以上の弾道ミサイル発射・約100発の砲撃
韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は2日、海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)を越えて韓国側の公海上に落下した短距離弾道ミサイルを含め17発以上のミサイルを発射し、南北軍事合意でNLL付近に設定された海上の緩衝区域に向け約100発の砲撃を行った。合同参謀本部によると、ミサイル発射は3回に分けて行われた。このうち1発がNLLを越えて東海の離島・鬱陵島の方向に向かったが、NLLの南26キロ、江原道・束草の東57キロ、鬱陵島の北西167キロの韓国領海付近に落下した。北朝鮮の弾道ミサイルがNLLを越え、韓国領海付近に落ちるのは南北分断後初めて。また、緩衝区域への砲撃は南北軍事合意に違反するもので、韓国軍は即時中止を求める警告通信を行った。韓国空軍は北朝鮮のミサイル発射に対抗し、「北のミサイルの落下地域と相応の距離」のNLL北側の公海上に空対地ミサイル3発を発射した。
◇警察 通報11件中2件のみ消防に対応要請=梨泰院雑踏事故
ソウルの繁華街、梨泰院で多数の若者が犠牲になった雑踏事故を巡り、危険な状況を知らせる通報が事故発生4時間前から11件よせられていたにもかかわらず、警察が消防当局に対応を要請したのは2件だけだったことが確認された。また、消防当局も通報者と通話後、出動の必要がない状況と判断し追加措置を取らなかったことが分かった。ソウル総合防災センターによると、事故が発生した先月29日夜、消防に最初の通報が入る前に、地下鉄・梨泰院駅の一帯から警察に寄せられた通報と関連し、警察が共同対応を要請したのは2件だった。同センターの関係者は「対応要請があった場合、通報者に電話をかけて出動の必要性を確認する。2件とも通報者が救急車は必要ないと話したため現場に出動しなかった」と説明した。
◇大統領室「まず事態収拾」のスタンスも問責不可避か 雑踏事故
梨泰院の雑踏事故を巡り当局の責任を問う世論が強まる中、大統領室でも問責は避けられないとの雰囲気が漂い始めている。警察トップの尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長だけでなく、李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官の更迭も慎重に検討しているとの見方がある。大統領室は事態の収拾が最優先と強調してきたが、内部では世論に神経をとがらせている。警察が事故発生の4時間前から現場の危険性を訴える通報を受けていたにもかかわらず適切な措置を取らず、大統領室への報告も遅かったことに当惑する雰囲気が感じられる。
◇ソウル市 混雑度の高い地下鉄駅の緊急点検実施へ
ソウル市が、多くの乗客が押し寄せる市内の地下鉄駅の緊急安全点検を実施する。市は2日、ソウル市議会交通委員会の行政事務監査で、ソウル交通公社とともに混雑度の高い地下鉄駅を対象に現場分析に着手するとの方針を示した。白虎(ペク・ホ)都市交通室長は「新道林駅、舎堂駅、鍾路3街駅や地下鉄9号線の主要駅は、利用する市民らが常に不安を感じている。まず、市とソウル交通公社が合同で混雑度が高い駅を訪れ、専門家とともに分析作業を行う予定」と説明した。