北朝鮮がまた南北合意違反 深夜に砲撃約80発=韓米訓練延長に反発か
【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部は4日、北朝鮮が3日午後11時半ごろ、南部の江原道金剛郡付近から朝鮮半島東の東海に向けて約80発の砲弾射撃を実施したと発表した。着弾地点は2018年9月の南北軍事合意によって設定された海上の緩衝区域だった。
韓国軍は南北軍事合意違反だとして即時中止を求める警告通信を行った。
合同参謀本部は「海上緩衝区域内の砲撃は明白な南北合意違反であり、このような北の相次ぐ挑発は、朝鮮半島はもちろん国際社会の平和と安定を損なう行為として厳重に警告する」とした上で、韓米間の緊密な協力の下、動向を追跡・監視しながら万一の状況に備えて対応体制を強化していると説明した。
これに先立ち、北朝鮮は3日午後9時35分ごろから同49分ごろにかけて西部の黄海道・谷山付近から東海に短距離弾道ミサイル(SRBM)3発を発射した。同日午前にも大陸間弾道ミサイル(ICBM)1発を含む弾道ミサイル計3発を発射している。
夜間の挑発行為は、韓米が先月31日から実施している大規模な空軍合同訓練「ビジラント・ストーム」の期間延長を決めたことに対する反発とみられる。
同訓練の延長を受け、北朝鮮の朴正天(パク・ジョンチョン)党書記(軍事担当)は談話を発表して「非常に危険で誤った選択」と非難した。
朴氏は「米国と南朝鮮(韓国)の無責任な決定は、連合軍の挑発的軍事行為で招いた現状を制御不能な局面へと押しやっている」としながら、「米国と南朝鮮は、自らが取り返しのつかない大変な過ちを犯したと悟ることになるだろう」と主張した。
このような談話の発表から1時間もたたないうちに弾道ミサイルが発射され、南北軍事合意に違反する砲撃も行われた。
北朝鮮は先月28日以降だけでもミサイルを少なくとも33発発射するなど、韓米空軍の合同訓練に強く反発している。
今月2日には、SRBMや地対空ミサイルなど少なくとも25発のミサイルを発射。南部の江原道・高城から東海上の軍事境界線にあたる北方限界線(NLL)北側の緩衝区域に約100発の砲撃を行い、南北軍事合意に違反した。
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