韓国 きょうのニュース(11月8日)
◇雑踏事故 首相が国の責任に言及
韓悳洙(ハン・ドクス)首相は8日、ソウル・梨泰院の雑踏事故に対する国の責任問題に関連し、「現時点で見れば、集会が行われる(事故現場近くの)竜山側で治安を担当する方々がしっかりしておらず、国は明らかに不在だった」との考えを示した。国会予算決算特別委員会の総合政策質疑で、事故に対する政府の責任を問う声が上がっているとする最大野党「共に民主党」の全恵淑(チョン・ヘスク)議員の指摘に対して答えた。
◇前国防相が釈放 北朝鮮軍の射殺事件で先月逮捕
文在寅(ムン・ジェイン)前政権期に黄海上で起きた北朝鮮軍による韓国人男性公務員の射殺事件を巡り、関連情報を削除した疑いで先月逮捕された徐旭(ソ・ウク)前国防部長官が釈放された。徐氏は、男性が自ら北朝鮮に渡ったとする政府の判断と食い違う内容の傍受情報などの機密を軍事統合情報処理システムから削除したり、軍合同参謀本部の報告書に虚偽の内容を記したりするよう指示したとして、職権乱用などの容疑で先月22日に逮捕された。しかし裁判所に勾留の適法性の審査を請求。ソウル中央地裁は8日、釈放を認める決定を出した。
◇ソウル市が深夜のタクシー不足解消策 年末まで「強制休業」廃止
ソウル市は、年末の深夜のタクシー不足解消に向け、個人タクシーの勤務ローテーションを設けて営業日を制限する部制(強制休業制度)を今月10日から年末まで全面廃止すると発表した。新型コロナウイルス対策の行動制限が解除されて以降で初となる今年の年末に深夜のタクシー不足が深刻化すると見込まれることから、市は深夜のタクシーと公共交通機関の供給を増やす。
◇国家安保室長 朝鮮半島の安保状況「非常に厳しい」
金聖翰(キム・ソンハン)国家安保室長は、現在の朝鮮半島の安全保障状況について「現実は非常に厳しい」との見方を示しながら「北(朝鮮)の7回目の核実験の可能性にも備えなければならない状況だ」と述べた。金氏は大統領室に対する国会運営委員会の国政監査でこのような認識を示した上で「国家安保室は国民が安心して日常(生活)を営めるようにする一方、北の挑発には代価が伴い、国際的孤立を深めるという点を明確に示すことを念頭に置いて圧倒的な韓米連合防衛体制と韓米日安保協力を強化する」と強調した。