韓国 きょうのニュース(11月14日)
◇雑踏事故の捜査本部 行政安全相の法的責任検討
158人が亡くなったソウルの繁華街・梨泰院の雑踏事故を捜査する警察の特別捜査本部は14日の会見で、李祥敏(イ・サンミン)行政安全部長官と同部傘下の警察局について、警察に対する指揮権の範囲を確認するための法令検討に注力していると明らかにした。捜査本部は事故発生のいきさつや原因、各機関の事前対策や事故発生後の措置などについて事実関係を確認し、行政安全部と李氏が具体的にどのような法的責任を負うかを決定する方針だ。
◇行政安全相 野党の辞任要求に「現在の地位で責任果たす」
行政安全部の李祥敏長官は、梨泰院の雑踏事故に関する自身の責任論について「現在の地位で私が最善を尽くすことが、自分の責任を最もきちんと果たすことだ」と述べた。李氏は国会予算決算特別委員会の会議で、最大野党「共に民主党」の高永寅(コ・ヨンイン)議員から辞任の意向があるか問われると「辞任はある意味で簡単に選択できる方法かもしれない」と述べながら、自身の責任を果たすと答えた。
◇警察トップ 責任なすり付けとの批判に「事実でない」
警察トップの尹熙根(ユン・ヒグン)警察庁長は書面での答弁で、梨泰院の雑踏事故の原因やずさんな対応の責任を警察などの実務者になすり付けているのではないかとの批判に対し「全く事実ではない」と強く否定した。これに先立ち、事故の危険性を事前に指摘していた報告書の削除を指示した疑いが持たれていた管轄署、竜山警察署の情報係長が自宅で亡くなっているのが見つかり、警察内部では特別捜査本部の捜査が上層部ではなく実務者を中心に行われているとして批判の声が高まっている。
◇冬のコロナ再流行 低調なワクチン接種率に懸念
政府の鄭錡碩(チョン・ギソク)新型コロナウイルス特別対応団長は定例会見で、冬の再流行も夏のように大きな問題なくやり過ごせると思い込んではならないと述べ、ワクチンの追加接種を積極的に受けるよう呼びかけた。鄭氏は65歳以上のインフルエンザワクチン接種率は77.0%に上る一方、60歳以上のコロナワクチン接種対象者(感染者を除く)の冬季接種率は12.7%にとどまっており、米国の26.0%を大きく下回っているとして懸念を示した。