17日の大学入試を総力支援 デモやスト見合わせ・出勤時間調整も=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国全国で17日、2023学年度の大学修学能力試験(日本の大学入学共通テストに相当)が行われる。出願者数は前年比0.4%減の50万8030人。試験の円滑な実施に向け、労働団体や障害者団体はストライキやデモを見合わせる。一部自治体や病院は離島の受験生にホテルを提供したり、病院内に試験会場を用意したりした。受験生がスムーズに移動できるよう、公共機関などでは出勤時間を遅らせ、地下鉄やバスなどの公共交通機関も運行を増やす。
◇ストやデモ延期 出勤時間の調整も
ソウル地下鉄を運営するソウル交通公社の労働組合は、16日に予定していたの開始を24日に先送りした。闘争に入れば地下鉄の運行間隔が延び、受験生が不便を被る恐れがあると判断した。
障害者団体の全国障害者差別撤廃連帯は、通勤時間帯のソウルの地下鉄車内でのデモを17日まで見合わせる。また、南部・慶尚南道金海市のバス会社の労組は会社側との賃金交渉の決裂に伴うストの決行を試験日以降に先送りし、17日までバスを通常通り運行する。
全国の官公庁や公共機関、一部企業は17日の出勤時間を午前10時以降に遅らせる。
◇地下鉄やバス増便 リスニング中は航空機の離着陸禁止
ソウル市は試験日に地下鉄やバスの運行を増やす。地下鉄は午前の増便時間帯(7~9時)を1~8号線は6~10時、牛耳新設線と新林線は6~9時に拡大し、運行本数を計31本増やす。バスは午前の増便時間帯を普段より早めて6時から8時10分までとし、運行間隔も短くする。
同市は体の不自由な受験生らを会場に送り届けるため車両100台を市内の消防機関に配置し、各自治区も車約700台と人員約2600人を受験生の輸送に投じる。
国土交通部は、英語のリスニングが行われる17日の午後1時5分から同40分まで、全国の空港で航空機の離着陸を禁止する。飛行中の航空機は地上から3000メートル以上の上空で待機しなければならない。
◇離島の受験生にホテル提供 警察はデモの自粛要請
ソウル郊外の仁川市は、試験会場のない離島の受験生34人に対し11日から市内のホテルを提供している。宿泊費などは仁川市やホテル側が持つ。
離島の慶尚北道・鬱陵島に住む受験生15人も、14日から同道・浦項のホテルで試験に向け最後の追い込みをかけている。宿泊費は道教育庁が負担する。
また、釜山市の大学病院は難病を患う受験生が病院内で受験できるよう手配した。
警察は試験当日、各地でパトカーやオートバイを使って受験生の会場入りをサポートする。17日の集会やデモの自粛を求めており、試験に影響を与える行為を見つければ即座に対処する方針だ。
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