韓国外相 徴用問題など巡り「賢人会議」
【ソウル聯合ニュース】韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官は6日、韓日関係の有識者による「賢人会議」を開いた。日本による植民地時代に徴用された韓国人被害者への賠償問題の解決策などについて意見交換したとみられる。同部の当局者が記者団に「小規模で各界の意見を聞く場を設けている」と明らかにした。
昼食会を兼ねた賢人会議には文喜相(ムン・ヒサン)元国会議長や洪錫ヒョン(ホン・ソクヒョン)中央ホールディングス会長、崔相龍(チェ・サンヨン)元駐日大使、柳興洙(ユ・フンス)韓日親善協会中央会会長が出席した。
朴氏は両国の懸案の解決策について出席者の意見を聞き、関係改善に向けた理解と支持を要請した。
韓国外交部は9月初旬、徴用問題に関する官民協議会が終了した後にさまざまな形で各界の意見を聞く方針を明らかにしたが、これまで公表されたものはなかった。ただ、局長級や次官級協議、外相会談、首脳会談と外交協議が活発に行われた。徴用問題の解決策が絞られ、賢人会議などを通じ国内での意見集約にも再び乗り出したものとみられる。
同当局者は「4回にわたる官民協議会を通じ、考慮できるほぼ全ての意見が出たと考えている。ただ、各界の意見をより幅広く集めるプロセスが必要だ」と述べた。また、「今後、公聴会などを含め、拡張された形の意見集約をどう行っていくかを引き続き検討している」と述べた。
賢人会議の出席者のうち、文氏は2019年に国会議長として日本を訪問した際、両国の企業と国民の自発的な参加で基金をつくって「記憶・和解・未来財団」を設立し、この財団を通じて被害者に賠償金を支払う「1プラス1プラスアルファ」の案を示していた。崔氏は金大中(キム・デジュン)政権、柳氏は朴槿恵(パク・クネ)政権で駐日大使を務めた。
韓国政府は被害者側との意思疎通も推進している。先月末、対日関係を担当する外交部のアジア太平洋局長に就任した徐旻廷(ソ・ミンジョン)氏が今月7日に南西部・光州を訪れ、被害者側と面会するという。ソウルでは日本製鉄(旧新日鉄住金)の被害者の代理人側と面会したようだ。
韓国外交部は「今後も韓日の懸案の合理的な解決案の模索と関係改善のため、被害者側を含む各界の意見を聞きながら、外交当局間の緊密な対話と協議を続けていく」との方針を示した。
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