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物流スト終了 16日間で被害額4000億円超か=韓国   

記事一覧 2022.12.09 18:27

【ソウル、世宗聯合ニュース】9日まで16日間続いたトラック運転手らによる全国規模のストライキは、原油高や高金利などで疲弊した韓国経済に追い打ちをかけた。

仁川市内のセメント工場を出るトラック=(聯合ニュース)

仁川市内のセメント工場を出るトラック=(聯合ニュース)

 産業通商資源部は同日、労働組合の全国組織、全国民主労働組合総連盟(民主労総)の公共運輸労組貨物連帯本部の組合員による今回のストで、鉄鋼・石油化学・石油・セメント・自動車の5業種における出荷遅延による被害が6日時点で推計3兆5000億ウォン(約3660億円)に達すると発表した。

 6月の貨物連帯による8日間のストでは2兆ウォン台の損失が発生しており、今回は16日間続いたため被害も4兆ウォン台に達することが予想される。

 スト開始により、まず影響を受けたのはセメント業界だった。

 スト初日の先月24日、約20万トンのセメントが出荷される予定だったが、実際に出荷されたのは1万トンにも満たなかった。セメント不足でコンクリートの製造も止まり、各地の建設現場で工事が中断した。

 全国の12の港湾の1日コンテナ取扱量は、スト開始当初には通常より90%以上減った。

 在庫切れになったガソリンスタンドは今月5日時点で全国96カ所まで増えた。

 また産業通商資源部によると、ポスコや現代製鉄など鉄鋼大手5社の出荷遅延は推計で117万9500トンとなり、被害額は約1兆5334億ウォンに達するという。

 先月24日から今月6日までの石油化学製品の出荷量は通常時に比べ約20%にとどまった。

 韓国政府が先月29日、各地の工事現場が停止するなどの影響が出ていることから、セメント分野の運送拒否者に対する業務開始命令を出し、物流は回復を始めた。

 セメントの出荷量は先月29日には1日2万1000トンまで落ち込んだが、今月8日には、通常時より4%多い19万5000トンまで回復した。これを受けコンクリートの製造も通常時の75%まで回復し、66カ所の工事現場で工事が再開された。

 港湾でも非組合員を中心に出入りが増え、今月に入って取扱量が回復傾向を示した。

 鉄鋼と石油化学業界の運送従事者に対する業務開始命令が8日に出され、石油化学製品の出荷量は通常時に比べ52%程度まで回復したものの、一部の地域では依然として出荷に支障が出ている。

 財界関係者は「貨物連帯は国が経済危機に置かれている中で物流システムをまひさせ、産業界全般にわたり天文学的な損害を及ぼした」と指摘した。

yugiri@yna.co.kr

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