新ハヌル原発1号機が本格稼働 韓国27基目=コア技術を国産化
【ソウル聯合ニュース】韓国産業通商資源部は14日、東部の慶尚北道蔚珍郡で新ハヌル原子力発電所1号機の完工式を開催した。国内27基目の原発で、韓国が独自技術で開発した次世代型の原子炉「APR1400」を採用している。2010年の着工から12年を経て、今月7日に営業運転を開始していた。エネルギーの安全保障に寄与し、韓国独自の原子炉モデルの輸出活性化につながると期待される。
新ハヌル原発1号機は当初、17年の完成、運転開始を目指していたが、道内での地震発生を受けて安全性強化などが図られ、20年に完成した。
出力1400メガワットで、年間発電量は1万424ギガワット時(GWh)を見込む。慶尚北道の年間消費電力量の4分の1程度に当たる。産業通商資源部は、同機の稼働は電力需要が増える冬場の電力の安定供給に寄与すると説明した。また、年間最大140万トン超の液化天然ガス(LNG)の輸入を代替することで、エネルギー貿易赤字の改善にも役立つとみられる。
新ハヌル原発1号機は、課題として残っていた原子炉冷却材ポンプや計測制御システムなどのコア技術を国産化した。今後チェコなどに輸出されるAPR1400は韓国を代表する原子炉モデルとして、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が国政課題の一つに掲げる「30年までに10基の原発輸出」の達成に貢献する見通しだ。
尹政権は前政権の脱原発政策を転換し、原発活用を拡大する方針を示している。産業通商資源部は新ハヌル原発1号機の運転開始を機に、韓国原発産業の再飛躍に向けエコシステム(生態系)回復と競争力強化に注力する構えだ。
前政権で建設が白紙に戻された新ハヌル原発3、4号機の24年着工を目標に、建設再開を推進している。原発業界の新規設備投資や原発技術の競争力向上、専門家の育成なども支援していく。
李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官はこの日、新ハヌル原発内を視察し、安全の重要性を強調した。
mgk1202@yna.co.kr