北朝鮮軍による射殺事件 文前大統領の関与確認できず捜査終了へ=韓国
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2022.12.23 16:07
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権期に黄海上で起きた北朝鮮軍による韓国男性公務員の射殺事件で、検察は文前大統領への調査を行わず来週に捜査を終える見通しだ。事件の隠蔽(いんぺい)や諜報(ちょうほう)報告削除の最終的な責任は徐薫(ソ・フン)前国家安保室長にあるとみて、徐氏の指示を受けて事件の隠蔽に加担した関係者を起訴する方向を固めたようだ。
ソウル中央地検は今月14日、事件当時に情報機関・国家情報院の院長を務めていた朴智元(パク・ジウォン)氏を取り調べた。検察は朴氏に対し、事件発生翌日の2020年9月23日未明に徐氏らが青瓦台(大統領府)で勤務していたかどうかを確認した。検察は文前大統領が同日未明、テレビ会議方式で開かれた国連総会で朝鮮戦争の終戦宣言を支持するよう呼びかける一般討論演説を行ったため、徐氏らが青瓦台で待機していたと推定した。徐氏らが青瓦台で待機していた場合、この事件を文前大統領に報告した可能性があり、その場合は文前大統領がどのような指示をしたか確認する必要があった。だが、朴氏は「秘書陣は全員が退勤しており、いなかった」と供述したという。
監査院も徐氏らが9月22日午後、男性が北朝鮮側の海域で発見されたという報告を受けたにもかかわらず午後7時半ごろに退勤し、23日午前に文前大統領に最初の対面報告を行うなど、対応に問題があったと指摘した。
検察は朴氏の供述や監査院の調査結果などを踏まえ、文前大統領が事件の隠蔽に関与していないと結論付けたようだ。
検察は来週中に徐氏について諜報を削除した罪で追起訴し、朴氏と徐旭(ソ・ウク)前国防部長官らを在宅起訴する方針だ。
kimchiboxs@yna.co.kr