韓国 きょうのニュース(12月27日)
◇李明博元大統領らを恩赦 政府
政府は27日の閣議で、大統領在任中の収賄や横領の罪で2020年に懲役17年の実刑判決が確定した李明博(イ・ミョンバク)元大統領(81)をはじめとする1373人の新年特別赦免(恩赦)を決定した。恩赦の効力発生は28日。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権での恩赦実施は2回目となる。李氏は1年8カ月間服役した後、健康上の理由から刑の執行が停止され、一時釈放されて治療を受けていた。恩赦により残り15年の刑期と未納の罰金82億ウォン(約8億6000万円)が免除される。
◇尹大統領 北朝鮮の無人機侵入で前政権を批判
尹錫悦大統領は、26日に北朝鮮の無人機が韓国領空を侵犯したことについて「この数年間、わが軍の備えと訓練が非常に不足していたことを示す」と述べ、ドローン(小型無人機)部隊の新設を急ぎ、監視・偵察能力を強化する考えを示した。尹大統領は「17年以降、ドローンへの対応努力と戦力構築がろくに行われず、訓練は皆無だった。北の善意と軍事合意だけを頼りとする対北政策がどれほど危険なものか、わが国民はしっかりと見たことだろう」と、文在寅(ムン・ジェイン)前政権を批判した。
◇来年6月から「満年齢」に統一 改正法を公布
法制処は、3種類が混用されている年齢の数え方について、満年齢を使用するよう規定した民法と行政基本法の改正法が公布されたと発表した。23年6月28日に施行される。韓国では、年齢は民法に基づき満年齢を使用することが原則だが、日常生活では生まれた年を1歳とし新年を迎えるごとに1歳を加算する「数え年」を使っていた。また、一部の法律では現在の年度から出生年度を引いた「年年齢」を基準としている。法改正により満年齢に統一され、法制処は「年齢の数え方に関する不要な法的争いが解消される」としている。
◇梨泰院事故の特別委が報告 「コントロールタワー」巡り与野党攻防
158人が死亡したソウルの梨泰院雑踏事故の真相解明などに取り組む国会の国政調査特別委員会が初の機関報告を行い、事故当時のコントロールタワーがどこだったかを巡って与野党が攻防を繰り広げた。機関報告の対象は大統領室国政状況室、国家安保室危機管理センター、行政安全部、警察庁、消防庁、ソウル警察庁、竜山警察署など。最大野党「共に民主党」をはじめとする野党は、事故発生時にこれらの機関を統括して対応すべきコントロールタワーは大統領室だと主張した一方、与党側は事故当時の政府の対応に大きな問題はなく、コントロールタワーは行政や警察などのトップが担うという趣旨の反論を行った。