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韓国が「インド太平洋戦略」発表 自由と連帯強調=中国に配慮も

記事一覧 2022.12.28 11:54

【ソウル聯合ニュース】韓国大統領室は28日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」の最終報告書を発表した。韓国がインド太平洋地域を対象とする独自の戦略を打ち出すのは初めて。

インド太平洋戦略を発表する韓国の金聖翰・国家安保室長=28日、ソウル(聯合ニュース)

インド太平洋戦略を発表する韓国の金聖翰・国家安保室長=28日、ソウル(聯合ニュース)

 韓国は5月21日にソウルで開催された韓米首脳会談の後からインド太平洋戦略をまとめてきた。

 報告書は37ページで、九つの重点推進課題を提示した。重点推進課題は▼規範と規則(ルール)に基づいた秩序構築▼法治主義と人権向上のための協力▼不拡散・対テロ協力の強化▼包括安保協力拡大▼経済安保ネットワークの拡充▼先端科学技術分野の協力強化と域内デジタル格差解消への寄与▼気候変動・エネルギー安保関連での域内協力主導▼開発協力パートナーシップ促進を通じた積極的な寄与外交▼相互理解と文化・人的交流増進――となっている。

 金聖翰(キム・ソンハン)国家安保室長は「尹大統領が掲げた自由と連帯の価値を反映した」として、「自由と連帯は大統領が一貫して強調してきた核心価値」と強調。「尹政権がインド太平洋地域をどう見ており、国益の最大化のためどのような方向性で協力するかを詳しく盛り込んだ」と説明した。

 北朝鮮など朝鮮半島と北東アジア問題に限定するか、経済・通商協力に限っていた過去の政権の地域構想と異なり、同戦略を土台にインド太平洋地域に視野を広げ、グローバルレベルの課題などについても積極的かつ戦略的な協力を強化していく考えだ。

 大統領室は報道資料で、「尹政権のインド太平洋戦略は自由、法治、人権など普遍的な価値を対外戦略の核心要素に取り入れ、こうした価値を共有する国との連帯・協力を強調している」として、「規則に基づいた域内の秩序を強化するとともに国益の確保に寄与すると考える」と強調した。

 自由と法治、人権などを中核としたのは米国のインド太平洋戦略と歩調を合わせたものとみられる。

 大統領室はインド太平洋戦略の重要な要素の一つは「包容」とし、中国排除と解釈されることに警戒感を示した。報告書には「インド太平洋地域の繁栄と平和を達成することにおいて主要協力国である中国と、国際規範と規則に立脚し相互尊重と互恵を基盤に共同利益を追求しながらより健全で成熟した関係を実現していく」との内容が盛り込まれた。

 大統領室高官は「中国をけん制する意図があるという指摘がある」との質問に対し、「隣国である中国との協力を拒否するというのは現実と相当かけ離れている」として、特定の国を排除したりけん制したりするものではないとの見解を示した。また、米国のインド太平洋戦略とは異なり、韓国のインド太平洋戦略には韓中日首脳会談など韓中日3カ国の協力を強調したと説明した。

kimchiboxs@yna.co.kr

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