検査敬遠が影響? コロナ死者数増加幅が感染者数の6倍に拡大=韓国
【ソウル聯合ニュース】韓国で新型コロナウイルスの感染者数が緩やかに増加しているのに対し、重症者と死者数は大幅に増加していることが、28日分かった。
中央防疫対策本部によると、18~24日の1週間の新規感染者数は1日平均6万7321人で、直前の週に比べて3.5%増加した。
一方、1日平均の重症者数は前週の464人から528人へと13.8%、死者数は46人から56人へと20.7%増加した。死者数の増加幅は感染者数の増加幅の6倍近くになった。
重症者数や死者数は感染者数の増減を2~3週遅れで後追いする傾向があるが、ここ数週間は感染者数が緩やかな増加傾向を示しているのに比べ、重症者・死者数の増加幅が大きくなっている。
近ごろは新型コロナの感染が疑われる症状があってもPCR検査による陽性判定を受けていない事例が多く、感染者数の統計が実際の流行状況を反映できていないとの指摘が出ている。
林淑英(イム・スギョン)中央防疫対策本部状況総括団長はこの日の会見で、「感染者全体に占める60歳以上の高齢者の割合が以前より高くなっている」として「(若年層が)検査を敬遠する現象が(統計に)一部影響を与える可能性があると判断している」と述べた。
防疫当局は新型コロナの週間危険度を全国、首都圏(ソウル市、京畿道、仁川市)、非首都圏のいずれも「中間」段階で据え置いた。
感染者数と重症者、死者数はいずれも増加しているが、重症者用病床などの稼働率は30~40%台で推移しており、医療体制は比較的安定しているとの判断だ。
全国の重症者用病床の稼働率は35.0%で、前週(35.9%)に比べ小幅減少したが、準重症者用病床の稼働率は前週(39.0%)より高い42.0%だった。
今後の流行の勢いを計る指標となる実効再生産数(1人の感染者が何人にうつすか)は1.04で、前週(1.08)からは小幅減少したが、10週連続で1を上回る高水準となった。
新型コロナに感染し、回復した人が再び感染したと推定される割合は17.1%(12月11~17日)で、前週(15.9%)に比べ上昇した。18日午前0時の時点の累計感染者数2706万3307人のうち、再感染者は3.5%に当たる96万975人となっている。
ynhrm@yna.co.kr