韓国大統領室 脱北者団体と面会=北朝鮮向けビラ散布認めるか
政治
2023.01.09 11:46
【ソウル聯合ニュース】韓国の大統領室が北朝鮮の人権問題に取り組む脱北者団体などとの意思疎通の窓口を設けていることが9日、分かった。
大統領室関係者は聯合ニュースに対し、「昨年、(脱北者団体の)自由北韓運動連合など市民団体の関係者が面会を要請して会った」として、「今年に入って会ったことはないが、(意思疎通の)窓口を開いている」と明らかにした。同関係者によると、文在寅(ムン・ジェイン)前政権の際、当時の青瓦台(大統領府)は脱北者団体を対話の相手として認めず、敵視していた。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は大統領選で北朝鮮の人権改善に向けた国際社会との連携を強調した。北朝鮮人権財団の発足などは国政課題に含まれている。大統領室はその延長線で北朝鮮の人権問題に取り組む市民団体の活動を尊重しているという。
とりわけ、北朝鮮政権の実状を現地の住民に伝えるためのビラ散布は人権運動の中心的な手段であるという団体の主張に「一理ある」と判断しているもようだ。
韓国政府は北朝鮮の挑発行為がエスカレートして2018年の南北軍事合意の効力を停止させる場合、市民団体が軍事境界線付近で北朝鮮に向けビラを散布しても処罰しない方針だ。ビラ散布を事実上支援する可能性があるとの見方も出ている。
現在、南北関係発展に関する法律では北朝鮮に向けビラを散布した場合、3年以下の懲役か3000万ウォン(約310万円)以下の罰金に処すると定めている。だが、ビラ散布を禁止した南北合意書の効力が停止する場合、処罰規定も無力化する。
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